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2011年12月18日 舞台劇『ブリッジ』
傷だらけの足
舞台劇「BRIDGE」、公演18日目。
今日は通常公演の最終日だ。
別の劇場でやった前回の公演を合わせると、
今日でなんと30回目の公演だ。
・・・俺この舞台、もう30回もやってんのか!!
半年近くやってるからなぁ・・・。
主人公の「スタン」は、まだ体調が優れないらしく、
今日の公演も、昨日に引き続き「レズリー」が主人公を演ずる事となった。
よーし、レズリー!今日も頑張ろう!!!
そして・・・、今日も幕が開いた!
今日の観客数は、約40人。
なんと、7割近くが俺の知り合いだった。
震災募金も、俺の友人が自分達で集めた募金を、
全額俺に託したので、凄まじい合計金額になった。
みんな・・・、本当にありがとう!!
1セント残さず、届けます!
++++
・・・全てが終わった後で、着替えてロビーに出てくると、
「ヤク中女」役を演じている「ジョジー」と、
監督の「ケリー」とが、言い争いをしているのに出くわした。
ジョジ「・・・だって、私の事だけ悪く書いてるから!!」
ケリー「いいのよ、少しくらい悪く書かれても!気にしないの!」
ジョジーは、かなり思いつめている感じだ。
おそらく・・・、「アレ」の事を話しているんだろう。
・・・昨日ちょっと書いた、「ベタ褒めの批評」の事だ。
例の批評は、ほぼ99%、劇を褒めていたんだけど、
たった一つだけ、不満点が書かれてあった。
その部分を、てきとーに翻訳すると、大体こんな感じだ。
「ジョジーの演技力不足が、ところどころ垣間見えたが、
それは感動を妨げる程度のものでは無かった。」
・・・これを読んで、ジョジーは傷ついてしまったんだ。
まあ、その気持ち、俺はよーーーーく分かる!!
自分の演技を初めて批評家に批判された時の、
エグるような胸の痛みを、俺は知っている!!
・・・そこで、ジョジーを落ち着かせるため、俺は話し始めた。
「正直に言ってジョジー、君は落ち込むべきじゃない。
むしろ、胸を張るべきだ。
これは、君にとっての初仕事で、
批評を貰うのも初めてだから、
どうしても自分を批判している部分だけが
目立って見えてしまうかもしれない。
でも、もう一度、よーーく読んでみてごらん。
・・・例の批評家は、君の演技を、
『リアル』で、『上手く演じて』いて、
『感動的』で、『同情できる』・・・と、評価しているんだよ。
つまり、5段階評価で言ったら、「4.5」は貰えてるワケだ!
「4.5」って、悪くないよ?
例えば俺がアメリカで一番最初に貰った批評は、
『この最低な映画で一番最低だったのは松崎悠希』だから、
5段階評価で言ったら、・・・「-5」だ。
でも君は、「4.5」を貰ってるんだよ!
いいかい? 俺達俳優は、初めはみんな素人なんだ。
最初から「5」は貰えないんだ。
「2」や「3」ぐらいからスタートするのが普通なんだ。
・・・それなのに、君は初仕事で、既に「4.5」を貰えてるんだよ!
これは凄い事なんだよ!胸を張っていい事なんだよ!」
俺の話を聞いて、ジョジーはようやく落ち着いた。
ジョジ「・・・ありがとう。
確かに、そう考えると、なんか悪くない気がしてきた。
・・・本当にありがとう。」
・・・批判を受けるのは辛い。誰だって辛い。
でも、俳優をやる上では、絶対に避けて通れない。
誰からも100%絶賛される俳優なんて、存在しないんだ。
・・・さあ、通常公演は終わりだ。
あとは、追加公演だけだ!!
とりあえず、一週間は休めるので、
しっかりと休んで、追加公演に備えよう。
■今日の募金額:$413.75
■募金総額:$1309.29 (※チケット販売分は未集計)