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2011年10月08日 死ぬ気で音読★2
ポテチありがとう
「シェイクスピア」を勉強したのと全く同じように、
「ヒップホップ&ラップ」の勉強を進めている。
とりあえず、「ヒップホップ&ラップ」の歌詞が
175曲分収録された「歌詞集」を手に入れたので、
それを 一曲ずつ、勉強&音読&ラップしながら読み進めている。
使用している「スラング辞書」は、こちらの6冊だ。
これらのスラング辞書を参考にしながら、
まずは4曲を、18時間かけて解読してみた。
すると・・・、奇妙な事に、
「シェイクスピア」と「ヒップホップ」との間に
「とある共通点」がある事に気が付いた。
・・・「つづり」も「発音」も同じだけど、
「意味」だけが現代英語と違う単語が、
どちらにも、同じように存在していたんだ・・・!
++++
・・・では、ここから先を読み進める前に、
以下の2つのシェイクスピア英文を、
自分で日本語に訳してみて欲しい。
1、 "What will you?"
2、 "You want my love."
・・・どうかしら?訳し終わりました?
んでは、続きをどうぞ!
++++
まあ、普通に考えたら、これは
"What will you?"
「何をするつもり?」
"You want my love."
「私の愛情が欲しいんでしょ。」
みたいな感じ・・・でしょ? でしょ?
と こ ろ が !
シェイクスピアの時代、"will"は、
「~が欲しい」「~がしたい」という
願望を表す単語だったんだ。
そして、"want"という単語は、
「~が欲しい」ではなくて、
「~を持っていない」という意味だった。
つまり、上の2つの文章は・・・、
"What will you?"
"What do you want?" (現代英語)
「貴公は、何が望みだ?」
"You want my love."
"You don't have my love." (現代英語)
「あなたの事、好きじゃありません。」
という意味になるのだ。んまあ、オドロキ!
・・・では今度は、
「ヒップホップ&ラップ」の方を見てみよう。
同じように、次の3つの文章を自分で英訳してみて欲しい。
1、"That's all that!"
2、"You ain't all that!"
3、"Thanks all that and a bag of chips."
・・・どうかしら?訳し終わりました?
では、続きをどうぞ!
++++
ニューヨーク系の「ヒップホップ&ラップ」には、
「all that」という単語が良く登場する。
"all"も、"that"も、
それぞれの単語の意味は、モチロン知っている。
上の文章はおそらく・・・
"That's all that!"
「それで全てだ!」
"You ain't all that!"
「あなた本当はそんなに凄い人じゃないんでしょ?」
"Thanks all that and a bag of chips."
「ポテトチップスやら何やら、ありがとうございます。」
ってな感じだろう!!!なあ兄弟っ!ああん?
し か し っ !
驚いた事に、「スラング」の世界では、
"all that"は2語で、「凄え」という意味になるんだ。
つまり上の3つの文章は・・・、
"That was all that!"
"That was fantastic!"(現代英語)
「かなり凄かった!!」
"You ain't all that!"
"Who do you think you are?"(現代英語)
「何様のつもりだよ、お前。」
"Thanks all that and a bag of chps."
"Thank you very very much, sir."(現代英語)
「すんげー、すんげー、すんげー、ありがとう。(皮肉)」
・・・んな無茶な!
こんなの、分かるワケ無いじゃないか!!なあ兄弟!!
「シェイクスピア」でも、「ヒップホップ」でも、
こういう「意味だけが違う単語」は、気づくのが本当に難しい。
だって、「なんとなく、それっぽい感じ」で訳せてしまうんだ。
"Thanks all that and a bag of chips."
「ポテトチップスやら何やら、ありがとうございます。」
・・・そして、俺だけがその間違いに気付かない。
まだまだ先は長いけど、
しばらく「ヒップホップ&スラング」の
勉強を、全力で頑張ってみようと思う。
きっと、これからの俳優人生に役立つハズだ。
さー、気合入れて勉強すっぞ!!!