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2011年07月01日  オーディション★2

刈り取り

3ヶ月ぶりに、オーディションに呼ばれた!

・・・オーディション、いくら何でも少なすぎるだろ。

呼ばれたのは、アジア系のハッカーの役だ。
セリフを覚え、衣装を着て、会場へと向かった。


 出来は・・・、60点。


俺の演技が終わると、
キャスティングディレクターが、正直に言った。

 「あなたの演技も何もかも、本当に素晴らしいんだけど、
  この役で探しているのは、20歳くらいの人なの。」


えええええええ!!!

・・・ちょっと、無理だなあ、それは。


うん、確実に落ちた。次行ってみよう!

投稿者 ユウキ : 23:34 | コメント (1)

2011年07月03日  舞台劇『ブリッジ』

怒り面にアブ

とある稽古場を使って、
午後5時から8時まで立ち稽古

「サックス奏者」の役を新たに頼むハズだった「有名俳優」は
術後の経過が思わしくなく、ドクターストップが掛かったそうだ。

・・・そこで、代役のジェリーが正式なキャストに昇格した。

ジェリーは、クビになったデリック(仮名)ほど
経験は無いけど、とても真面目で、信頼のおける人だ。

この人だったら、何とか公演にこぎつける事ができるかもしれない。


公演まで、残すところ2週間ちょっと。

現時点では、とてもじゃないけど
お金を取れないクオリティだ。

・・・とにかく全力を尽くそう。

投稿者 ユウキ : 23:20

2011年07月06日  テレビ

ゲイリー

今年の1月に撮影したコメディドラマ
「Melissa and Joey」が来週放送される。



・・・ほっ。どうやら今度こそカットされてないようだ。

髪の毛をストレートにされたり、
セリフをほぼ直訳に近い日本語で喋らなきゃいけなかったりと、
大変な部分はあったものの、
超ベテランの主役陣と共演できた事は、本当に勉強になった。


・・・果たしてどんな編集がなされているのか、
ドキドキしながら待つとしよう。

投稿者 ユウキ : 23:39 | コメント (3)

2011年07月07日  舞台劇『ブリッジ』

ようかん

舞台のリハーサルが一週間、キャンセルになった。

というのも、主役のジェリーが、
フロリダに行かなきゃいけなくなったからだ。

なんでも、裁判所から呼び出しが来ていて、
出廷しなければ、ジェリーが所有している土地を
没収されてしまうらしい。

・・・主役のジェリーがいないとリハーサルが成立しない。

このタイミングで1週間のロスは、かなり痛い。

再来週には本番だ。
さーて、どうなる事やら・・・

投稿者 ユウキ : 23:40

2011年07月11日  オーディション★2

亀と侍

「とある新作テレビアニメ」のオーディションが入った。
アニメなので当然、声のオーディションだ。

俺が演じる役は、設定上は日本人だけど、
セリフは英語だし、声だけの出演なので、
実際に日本人であるアドバンテージは全く無いと思っていいだろう。

さっそく台本を読み、セリフを覚え、
そのテレビ局の他のテレビアニメを観て、声のトーンを調整した。


・・・オーディション会場は、とあるテレビ局に
隣接するアニメスタジオだった。

建物内にある収録スタジオに入り、
ヘッドホンを付けて、いよいよオーディションが始まった。


 結果は・・・35点


声だけって、意外と難しい。

抑揚だけで勝負しなきゃいけないんだけど、
その肝心の抑揚が、俺はニガテなんだ。

さあ、落ちた!次行ってみよう!

投稿者 ユウキ : 23:48 | コメント (1)

2011年07月13日  テレビ

ケルベロス

今年の1月に出演したコメディテレビドラマ、
Melissa and Joey」の第15話、
「Lost in Translation」がテレビ放映された。

今回俺が演じたのは、主人公の「メリッサ」と恋に落ちる、
「トシ」という日本人ビジネスマンの役だ。

英語が全く話せないばかりに、もう一人の主人公である「ジョー」に、
「メリッサ」との恋路を邪魔されてしまうのだ。

・・・まあ、俺のキャラクターが変態だから、
というのも一因なんだけれど・・・。



 ワーオ、ストレートヘアー、きんもー


・・・ほっ。とりあえず、カットされてない。


やったぞ!!ゲスト主役級だ!!!!!!


もっちろん、反省すべき点はたっっくさんある。
この反省を、次に生かさなければ。

さあ、次の役を取りに行こう!!

投稿者 ユウキ : 23:54 | コメント (3)

2011年07月14日  オーディション★2

とらいぽっど

今日は、とある新作映画のオーディションだ。

今回のオーディションは、
参加人数が桁違いに多いので、
他の人と演技が被らないように、シーンを構成した。


結果は・・・50点


とりあえず、できる限りの事はやった。

さあ、落ちた!次行ってみよう!

投稿者 ユウキ : 23:06

2011年07月15日  舞台劇『ブリッジ』

心の噴水

とある稽古場を使って、
午後2時から6時まで舞台の立ち稽古。

主役のジェリーがフロリダから帰って来たので、
1週間ぶりのリハーサルだ。

今日は、主役のジェリーと息がピッタリ合い、
俺が出演する第二幕のクオリティが大幅にアップした。

監督も大喜びだ。


公演初日まで、あと4日。

投稿者 ユウキ : 23:12

2011年07月16日  舞台劇『ブリッジ』

光のダンス

今日は、午後1時から5時まで、
実際の劇場を使っての、舞台のリハーサル。


今日のリハーサルは、
主に舞台照明の打ち合わせだった。

どのタイミングで、舞台のどこを、どれだけ照らすか、
照明機材に、デジタル入力していく。


 「次は、『離せ!』というセリフのタイミングで、
  41番の照明を、25%の明るさでお願い。」



・・・公演初日まで、あと3日。

投稿者 ユウキ : 23:23

2011年07月17日  舞台劇『ブリッジ』

どっかーーーん

昼の12時から夜の11時まで、
実際の劇場を使ってのリハーサル。

今日のリハーサルは、11時間とかなり長いので、
みんなで食べ物を持ち寄った。

俺は、飲み物担当だ。



今日は、台本を最初から最後まで
ノンストップで通す、「通し稽古」を二度やった。

一度目は、照明の最終確認がメインだったのでスタミナを温存し、
二度目の通し稽古で、キャスト全員が演技を爆発させた。


・・・おおおおお、中々サマになってきたぞ。



今回の舞台は三幕構成になっている。

 第一幕 20分 サックス奏者&ヤク中女
 第二幕 20分 サックス奏者&日本人ミューシ゛シャン
  (休憩)
 第三幕 40分 サックス奏者&女装男

俺が登場するのは、第二幕だ。

現時点でちょっと心配なのは、唯一未完成な第三幕だ。
一番長くて、重要なシーンだから、それだけに難しい。


・・・きっと大丈夫さ。あと1日ある。


明日は、招待客を客席に入れて、
本番通りのオープンリハーサルが行われる。

・・・さあ、全力を尽くそう!

投稿者 ユウキ : 23:38 | コメント (3)

2011年07月18日  舞台劇『ブリッジ』

ひゅ~すとん

昼の12時から、実際の劇場を使って、舞台の最終リハーサル。

まずは、可能な限り感情を抑えて、
最初から最後まで、二度、通し稽古を行った。

今回の舞台は、精神的にかなり消耗するシーンを
全身全霊を込めて演じなければならないので、
本番用に、スタミナを温存しなきゃいけないのだ。


・・・そして、いよいよ、招待客を入れての、最終リハーサル。

最終リハーサルでは、実際に客が入っているので、
舞台上でたとえ何が起こっても、演技を続行しなければいけない。


 そう、たとえ何が起こっても・・・。


俺が出演している第二幕は、実に順調なスタートだった。
全てが、リハーサル通りに進んでいた。

異変が起こったのは、5分後。

主役の「サックス奏者」を演じている「ジェリー」が
橋(舞台上)から、川(観客席)に飛び降りようとしている俺を、
力ずくで止めるシーンがあるのだけれど・・・、


・・・ジェリーの手が滑って、俺が川(観客席)に落ちてしまったんだ。


 スタッフ全員が息を呑んだ。


・・・俺自身、これはマズイぞ!と焦った。
だって、俺が川(観客席)に落ちたら、そこで話が終わってしまう!


・・・そこで、咄嗟の判断で、なんとか「悪あがき」をする事にした。


俺は自分の左足をどうにか舞台の上に残し、
「橋の欄干」に、自分の足が引っ掛かってるフリをしたんだ。


もっちろん、上半身は、もう完全に川の中(観客席)だ。


予想外のハプニングでパニック状態のジェリーは
その足を掴み、俺をなんとか舞台上に引きずり戻す。

どうにかこうにか舞台上に戻った俺は、
一連の動きが、さも「台本通り」だったかのように、
そのまま、シーンを続行する。

セリフを言いながら舞台の反対側へと移動し、
そこで振り返って、ジェリーの目を真っ直ぐ見てみて・・・、驚いた!


 うわーっ!ジェリーの目が、完全に素に戻ってる!!


・・・おーい!!ジェリー!シーンを続行するぞ!!!

ジェリーをキャラクターに戻すため、
俺はいつもよりも感情を込めて、セリフをぶつけた。


そして・・・、なんとか・・・、第二幕を終える事ができた。


控え室に戻ると、監督が全力で駆け寄って来た。

 「ユウキ!!!大丈夫!?ケガしてない!?」

・・・幸い、ケガはヒジをすりむいた程度だ。

 「良かった!大怪我してないか、本気で心配したのよ。
  ・・・でも、あなたのおかげで、なんとかシーンが成立したわ。
  本当にありがとう。
  ジェリー、ちゃんと掴まないと、ダメでしょう!!」

 「掴もうとしたけど、手が滑ったんだ・・・。ごめん。」


・・・実際の公演で同じ事故が二度と起こらないよう、
落下防止用の「滑り止め」を設置する事に。


リハーサルが終わった後、監督がキャストを集めて言った。


「現時点の舞台の完成度は、『公演一週間前』って所です。
 ここまで来たら、とにかく全力を尽くしましょう。」


うわーお。公演初日は、明日だ。

・・・一週間遅れらしいから、
少なくとも最初の一週間は、人は呼べないな。

投稿者 ユウキ : 23:29 | コメント (3)

2011年07月19日  舞台劇『ブリッジ』

月明かり

今日はいよいよ公演初日だ。

・・・気持ちは、不思議と落ち着いている。


控え室で役の事を考えていると、
ステージマネージャーの「アレックス」が、
嬉しそうな顔で、ドアから入ってきた。


 「みんなの座ってる椅子を、貰ってもいいかな?」

 「どうしたの?」

 「席が足りないんだ。」

 「・・・え?」

 「満席で、席が足りないんだ!!」


アレックスは、椅子を何脚か抱えると、
また笑顔でドアから出て行った。


・・・満席か!


キャストの4人は、
控え室にあるモニターの前へと移動し、
モニターで客席の様子を伺った。


・・・ほー、すげえ。舞台のすぐそこまで、客が座ってる。

でもこれで、俺が昨日みたいに客席に落ちたりしたら・・・、
それは、大事故になってしまうぞ。


危機感を持った俺と主役のジェリーは、
昨日のような事故が起こらないよう、
いくつか振り付けの変更を行った。


 さあ、開演の時間だ!!


公演は・・・、今までで、最高の出来だった。

満席の観客の熱気に煽られ、
俳優達は、より一層、演技に熱が入った。


・・・公演が終わると、俺は自作の募金箱を持って
劇場の入口に立ち、チラシを配って、募金を呼びかけた。


実に、たくさんの方々が、募金してくれた。


今日の公演を観に来ていた友人が、
大金を手に、俺に言った、


 「なぜかね、私をタダで劇場に入れてくれたの。
  だから代わりに、募金箱にお金入れるね。」


・・・そう、どういうワケか、ステージマネージャーの「アレックス」が、
客が俺の知り合いだと分かり次第、
タダで入場させているようなのだ。

なぜなんだろう・・・と、不思議に思っていると、
アレックスが真面目な顔で、俺に近づいて来た。


「ユウキ、この前、君は俺に

  『自分がこの舞台に出演するのは、
   震災の募金を集めるためだ。』

 ・・・と、言ったよね。

 俺は、本当に心から君に協力したいと思ってるんだ。
 だから・・・、これから言う話を、良く聞いてくれ。


 これからの公演で、劇を観に来た客が、入口で俺に、

  『私は、Yuki Matsuzakiの知り合いです。』

 と言ったら、俺はその人をタダで入場させる。


 ・・・うん、俺は本気だ。何人だろうとタダで入れる。

 20人でも。100人でも。本当に。


 そして・・・、その人達に、

 『代わりに、そのお金をユウキの募金箱に入れて下さい。』

 と言うつもりだ。

 そうすれば、その人達の入場料が、
 ダイレクトに被災地に行く・・・だろ?


 ・・・劇場のオーナーが何と言うか、なんて知ったこっちゃない。

 だってユウキ、君は毎日、募金を集めるために、
 全身全霊を込めて、演技してるじゃないか!

 君を観に来る客が出すお金は、被災地の為に使われるべきだ!
 それが劇場の収入になるのは、俺は違うと思う!


 ・・・だから、どうぞ、たくさんの人を呼んでくれ。

 そして、その人達に、

  『Yuki Matsuzakiの知り合いです。』

 と入口で言うように、伝えてくれ。


 ・・・これが、俺自身が被災地のために出来る事なんだ。」


アレックスは、心から被災地の事を思ってくれている。

ここは彼の好意に甘えて、泥臭く募金を集めようと思う。



■題名「BRIDGE」
公式サイト(英語)

■公演日時:
7月 ・・・ 19日(火)、20日(水)、26日(火)、27日(水)
8月 ・・・ 2日(火)、3日(水)、9日(火)、10日(水)

■開演:午後7時半

■場所:
Write Act Repertory Theatre
6128 Yucca St., Hollywood, CA. 90028
(North of Vine St – two blocks east of Historic Landmark Capitol Records Building)
Free parking in the lot on the south side of St. Stephen’s Church at 6125 Carlos Ave.

■入場料:
一般 ・・・ $15.00  |  学生・シルバー・グループ ・・・$12.00

■予約
電話 323-469-3113
オンライン http://www.brownpapertickets.com/event/180057


どうぞみなさま、お誘い合わせの上、お越しください。

そして入口で、

 「Yuki Matsuzakiの知り合いです。」

と言ってタダで入場し、

その入場料を、代わりに震災の募金箱に入れて下さいな。



今回の舞台で集まった募金は、赤十字などの団体を一切通さず、
最終公演が終わり次第、俺自身が
 「福島県災害対策本部」
に国際送金で、直接送る事になっている。

国際送金に掛かる約30ドルの手数料は、俺が負担するつもりだ。


さあ、明日も公演&募金集め、頑張ろう!


<募金額>
■今日:$69
■合計:$69

投稿者 ユウキ : 23:26 | コメント (6)

2011年07月20日  舞台劇『ブリッジ』

せきむ

舞台「BRIDGE」、公演二日目。

劇場に入ると、ステージマネージャーのアレックスは
さっそく開演の準備に取り掛かっていた。

・・・俺は、例の「募金」の話をするため、アレックスに歩み寄った。


俺「・・・アレックス。昨日は本当にありがとう。
   さっそく今日、6人くらい来るかもしれない。」

ア「え?そ、そう?・・・うん、何とかするよ。」


あれれ??なんだか少し、自信が無さそうだぞ。


ア「・・・実は、まだ劇場関係者のジョナサンに、
   この事を、まったく話して無いんだ・・・。」


・・・え? なんだってー!!!


アレックスは、今回の舞台だけのために雇われた、
ステージマネージャー(雑用担当)で、
実際にチケットを販売するのは、劇場関係者のジョナサンなのだ。

ジョナサンに話が通ってないと、
当然、タダで劇場に入る事なんて、できやしない。

・・・それはマズイぞ。

俺はもう確定済みだと思って、思い切り、

 「Yuki Matsuzakiの知り合いだと言えば、タダで入れます!
  その代わり、震災の募金箱に募金して下さい!!!」

と、皆に宣伝しちゃったぞ!!


・・・そこで、俺はアレックスと連れ立って、ジョナサンの所へ、


ア 「・・・ジョナサン、ちょっといいかな。」

ジョ「どうした?」


ジョナサンは手を止めて、こちらを見上げた。


ア 「・・・君もユウキが震災の募金を集めてる事は知ってるよね。

ジョ「ああ、知ってる。」

ア 「・・・それでね、・・・あの、例えば、チケットの割引とかって、
   普段はどういうふうにやってるのかな。」


ジョ「・・・チケットは$15、学生やシルバー、そして団体(4人以上)は$12。
   それとは別に、出演者は一公演につき2枚ずつ、タダ券が貰える。」

ア 「・・・なーるほど。
   それで・・・、ユウキがどれだけ頑張ってるかは、
   舞台を見ている君も知ってるよね。」

ジョ「・・・・・・。」

ア 「ユウキの知り合いで、募金が目的で来る客を、
   無料で劇場入れて、代わりに募金にして貰うってのは・・・どう思う?」

ジョ「・・・・・・。」

ア 「・・・もちろん僕も、劇場に利益が出るようにしたいと思ってる。
    だから、僕が劇場に寄付してるワインを売店で売れば、
    劇場にも、いくらかお金が入るよね。」

ジョ「・・・・・・。」

ア 「それにほら、こういう慈善活動をすれば、劇場に
   お客さんがたくさん来るし、劇場の評判だってあがるしさ。

   ・・・お互いに、損にはならないと思うんだ。」


ジョ「・・・まあ、何らかの形で劇場お金が入って来るなら俺自身は、」
ア 「ありがとうジョナサン!!」


大声でお礼を言って、
そそくさとジョナサンの元を離れる、アレックスと俺。


本当に今ので、了解が得られたと解釈していいんだろうか・・・?


アレックスは、自信満々だ。

「ユウキ、大丈夫。心配いらない。
 俺がどうにか入れるから。気にせず、人を呼んでくれ。

 ・・・実はさ、さっきもちょっと言ったけど、
 ユウキの客をタダで入れるために、
 ワインを大量に買って、劇場に寄付したんだ。

 劇場は、そのワインを売店で売ってるから、
 元手が0で、儲けが出るって寸法だ。

 ・・・だから、嫌とは言わせない。

 大丈夫。心配いらない。
 ジョナサンも絶対に反対しないハズだ。」


凄いなアレックス。日本のために、そこまでするか。
俺はアレックスの好意を無駄にしないよう、頑張らねば。


・・・公演二日目の舞台は、昨日より、静かな舞台となった。


定員80人の劇場に98人がひしめいていた昨日とは違い、
今日の客は、20人前後しかいない。

昨日が「熱い演技のぶつかり合い」という感じだったのに対し、
今日は「静かな演技のオーケストラ」という感じだ。


・・・やはり、舞台は生き物だ。
毎回毎回、違った舞台になる。

でもきっとそれが、舞台の魅力なんだろう。


・・・今日はもの凄い勢いで募金が集まった。
プログラムに募金のチラシを折り込んだのが良かったのだろうか。


集合して監督からコメントを貰った後で、セットの後片付けをしていると、
劇場関係者のジョナサンが歩み寄って来た。


ジョ「・・・今日の募金、どれぐらい集まった?」

俺 「$84ドルも集まったよ。」

ジョ「それは凄い!・・・良かった。」


ジョナサンはにっこり微笑むと、どこかへと歩いて行った。
彼もまた彼なりに、裏で募金に協力してくれているのだろう。


・・・さあ、来週も頑張ろう!!


LAにお住まいの方は、
ぜひぜひお越し下さいませませ。

そして劇場の入口で、

「Yuki Matsuzakiの知り合いで、
 募金をするために来ました。」

と伝えて下さいな。
おそらく・・・タダで入れるハズなので。

もしもダメな時は・・・、許して!!ごめんなさい!!


<募金額>
■今日:$84
■合計:$153

投稿者 ユウキ : 23:19 | コメント (6)

2011年07月25日  舞台劇『ブリッジ』

平行線ビーム

今日は実際の劇場を使って、午後3時から6時まで、
舞台の立ち稽古を行った。

公演はもう始まっているけど、俺達は「一週間遅れ」なので、
全体のクオリティを上げなきゃいけないのだ。


今日の稽古は、「ストーリーの流れ」と、
「繋がり」に重点を置いて行われた。


監督が、主役のジェリーに語りかける。

「あなたが演じているサックス奏者の役は、
 他のどの役よりも人生経験があって、
 言ってみれば、「悟っている」、というキャラクターなの。
 他の役を、できるだけ暖かい目で見守って欲しいの。

 そこで今日は、こういうリハーサルをします。

 まず、それぞれの演技パートナーと向き合い、
 お互いの目を見ながら、セリフを通します。

 ・・・ジェリー、あなたには、
 自分のパートナーが一体何を考え、
 何をしているのか、注意深く見ていて欲しいの。」


そこで、それぞれのパートナーは向き合って椅子に腰を下ろし、
お互いの目を見ながら、最初から最後までシーンを通した。

監督の狙い通りだったのかは知らないが、
一番大きな変化が表れたのは、ジェリーだった。

それまでは、大声で怒鳴って言っていたセリフの数々が、
優しく、語りかけるような口調に変わったのだ。


明日から公演2週目だ。
気合を入れて頑張ろう!

投稿者 ユウキ : 23:26 | コメント (2)

2011年07月26日  舞台劇『ブリッジ』

はなったれ

今日から舞台「BRIDGE」の公演二週目だ。


キャストの控え室で、公演前の準備をしていると、
劇場関係者のジョナサンがやってきた。


 「・・・ユウキ。例の福島の募金の折り込みチラシの事だが・・・」


・・・どきっ。何を言われるのだろうか・・・。
まさか、チラシをプログラムに折り込むのに反対とか・・・。


 「・・・チラシ、もう無いのか?
  ・・・全部折り込んだから、もう無くなった。」


はぁーーー。びっくりした。

・・・ほらね。やっぱりジョナサンも募金に協力的なのだ。


舞台の方は、今日から全体的なまとまりがでてきた。
昨日のリハーサルの成果が出ているのかもしれない。


公演後の募金集めは、
観に来てくれた友人が、大金を募金してくれたので、
予想外のトンでもない額になった。ありがとう!!!!

さあ、明日も頑張ろう!


<募金額>
■今日:$146
■合計:$299

投稿者 ユウキ : 23:44 | コメント (4)

2011年07月27日  舞台劇『ブリッジ』

招かれざる客

舞台「BRIDGE」の公演4日目は、
とても奇妙な公演となった。

それというのも、一人の女のせいだ。

・・・仮にこの女を「アリサ」と呼ぶ事にしよう。


なんとこのアリサ、観客として最前列に座り、
公演中、ずーーーーーっと喋り続けたのだ。

当然、舞台を観に来ていた他の観客は、
彼女のせいで舞台に集中できないし、何より興を削がれる。

・・・でも実は、それこそが彼女の狙いだった。


アリサの目的はただ一つ。公演をぶち壊す事。


しかし一体なぜ、彼女はそんな事をするのだろうか。

・・・それは、今回の舞台の監督、「ケリー」を恨んでいるからだ。


なんと、監督のケリーと、このアリサは、
20年以上前に同じ演技学校で演技を学び、
一人の男を奪いあった仲だったのだ。

アリサは今でもその事を根に持っていて、
こんなメールを何百通もケリーに送りつけていた。


 「私の男を取ったわね!この汚いメス犬!」


・・・ケリーは、こんなアリサに出来るだけ関わらないように
していたそうなのだが、ある日突然、アリサは舞台「BRIDGE」の
オーディションに参加したい、とケリーに申し出てきた。

怪訝に思いながらも台本を送ってあげたところ、
アリサは、堂々とオーディション会場に現れた。


監督「ではアリサ、どうぞ。」


アリ「・・・無理よ。」

監督「・・・は?」

アリ「・・・まだ準備ができてないの。」

監督「・・・でも今日が、オーディションの最終日よ?」


アリ「まだ準備ができてないの!!!!
    セリフ覚えてないの!!!!」


・・・当然、ものの見事に落選。

まあ、シーン自体を演じていないので、
受かるワケが無いんだけれど。


でも、ここからがアリサの凄いところ。

なんと、今度はオーディションに落ちた事を根に持って、
キャストされた女優達に、恨みのメールを送り始めたのだ。


 「私の役を取ったわね!この汚いメス犬!」


・・・そして、とうとう今日、
嫌いな監督と嫌いな女優が出演している演劇を
最前列から、ぶっ潰しにきたというワケだ。

アリサは、「演技で」笑うのではなく、「演技を」あざ笑った。
役者のセリフに、わざと大声で応えたりもした。


・・・でも、なぜだか、俺のシーンの間は比較的静かだった。

おそらく、俺の役ではオーディションに参加していないので、
俺の事はそんなに恨んでいないのだろう。


・・・こうして、奇妙な公演はなんとか幕を閉じた。


公演を壊された監督や、
ステージマネージャーの「アレックス」は怒り爆発だ。


 「次に来たら、確実に叩き出す!!!」


ひいー


公演後、募金箱を持って出口に立っていると、
今度は観に来てくれた友人達が、驚くべき行為に出た!

・・・なんと、財布の中に入っていた現金を、
1ドル残さず、全て募金箱に入れたのだ!!!


 なんたる軽率な行動!!

 なんという暴挙!!!!

 素晴らしい!!!! ありがとう!!!!


友人達のおかげもあり、募金額はこれまでの最高額を記録した。


よし、来週も公演と募金集め、頑張ろう!
ぜひぜひお越しくださいな!!


<募金額>
■今日:$172
■合計:$471

投稿者 ユウキ : 23:54 | コメント (6)

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