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2011年01月10日 テレビ
三者三様
マネージャーの「マイク」から電話が入った。
「ユウキ、今年初のオーディションだ!
テレビのファミリーコメディで、
一話だけに登場する、『ゲスト主役級』の役だ。
頑張ってくれ!」
おおおお、オーディションが入ったぞ!
2011年初のオーディションだ!
・・・しかも、「ゲスト主役級」だそうな。
という事はつまり・・・、「編集でカットされない」という事だ!
こ、これは何としても取りたい。
全力で頑張ろう。
よし、まずは衣装を揃えねば!
今回の役は日本人のビジネスマンなので、
日本のファッション誌を参考にするとしよう。
・・・ふふふ、実は前回日本に帰国した時、空港の書店で
「自分が逆立ちしても、絶対に買いそうに無い雑誌」
をあえて購入しよう、と思い付き、
買っておいたファッション誌が何冊かあるのだ。
・・・なになに、
袖丈はシャツが1CM見える長さがジャスト・・・、
ジャケットの着丈はヒップがギリギリ隠れる程度・・・、か。
よし。これをお手本にして、
仕立て屋さんに俺のスーツを仕立てて貰おう。
掛かった料金は・・・$50。
ぐ・・・、仕方が無い。
全ては「ゲスト主役級」のためだ。
うむ、これで衣装は揃った。
あとは・・・、「ジョーク」を決めれるかどうかが勝負だ。
『フルハウス』を始めとする「ファミリーコメディ」というジャンルは、
だいたい4行に一回ぐらいの割合で、ジョークが入っている。
ここで一番重要なのは、
「よい演技」ではなくて、「笑える演技」をする事だ。
ウケなければ、どんな名演技も役に立たない。
あらかじめ、このシリーズを視聴して、予習しておこう。
オーディション会場に着くと、
エントリーシートに名前を記入し、
待合室で自分の名前が呼ばれるのを待った。
結果は・・・55点
ジョークの成功率は、約4割。
しかも、思いきり日本語のセリフで噛んだ。
でも、間違えたことを表情に出さないで、何とか乗りきった。
オーディションを終えて、昼飯を食べていると、
マネージャーの「マイク」から電話が掛かってきた。
「ユウキ、今朝のオーディションのコールバック(2次選考)だ!
時間は今日の午後5時。場所はテレビ局。
頑張ってくれ!」
うおっしゃぁああ!!
2次選考に呼ばれたぞ!
俺は気合を入れ直すと、車に乗り込んだ。
2次選考の会場は、とあるテレビ局の一室だった。
俺はカメラの前の椅子に腰を下ろすと、シーンを始めた。
結果は・・・、65点。
ジョークの成功率は、約6割。
一応それなりにウケたので、ほっとした。
自分としてはベストを尽くしたので、悔いは無い。
・・・さあ落ちた!次へ行こう!
今年はオーディションが増えるといいなぁ。