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2010年03月01日 映画一般
ハリケーン
前に「ミーティング」をした「とある映画プロデューサー」からメールが届いた。
「ユウキ、私の友人の監督が、
プレゼン用の、『仮の予告編』を急遽撮影する事になったんだけど、
手伝ってあげてくれないかしら。」
映画を撮影するためには、お金が必要だ。
だから、映画の製作者は、
あちこちのスタジオや、他のプロデューサーを回り、
自分の映画のプレゼンテーションをして、
資金を集めなければならない。
・・・今回は、その「プレゼン用の仮の予告編」に
出演しないか、とのお誘いだった。
「資金を集める為の、仮の予告編」なので、報酬も出ないし、セリフも無い。
・・・でも俺は、今年に入って、
一度たりともオーディションに行っていないのだ。
断る理由など無い。
ちゃんとしたプロの現場で、経験を積まなければ。
早速、ハリウッドのとあるオフィスに急遽出かけていって、
監督から直接、プロジェクトの説明を受けた。
・・・なるほど。
ほほう! ・・・うーむ。
へえ! それは、それは!
・・・なるほど!
45分間も話し込んでしまった。
「SFチック」な、「アクション映画」の、「仮の予告編」らしいので、
俺は正直に
「僕はアクションは、全く自信がありません。」
と言った。
「大丈夫。
それよりも、僕は君が気に入った。
君は、良い役も、悪役も、どちらもできそうだ。
僕は、『ただの悪役』よりも、
役自身に『ちゃんとした理由』がある、悪役が好きなんだ。
後ほど、改めて連絡します。」
そして、電話が掛かってきた。
「例の仮の予告編ですが、
メインの悪役をお願いします。
撮影は明日です。
どうぞ、宜しくお願いします。」
・・・セリフ無しの悪役か。面白い!
役作りに残された時間は・・・あと、数時間。
よーし!!!!いっちょ死ぬ気で頑張って来るか!!
2010年03月03日 映画一般
朱液で墨絵
「プレゼン映像」の撮影の集合時間は、午前9時だった。
スタッフが、撮影スタジオ内に
次々と機材を運び込んでいる。
今回は、「グリーン・スクリーン・ステージ」での撮影だ。
「グリーン・スクリーン・ステージ」とは、
背景が「蛍光色の緑」になっている、
「CG合成」などの「特殊撮影」に使うスタジオの事だ。
・・・監督としては、この真っ白な壁を
「蛍光緑」に塗り直したかったそうだが、
残念ながら、今回はその時間も予算も無いので、
このまま「真っ白な背景」で撮影するそうだ。
「えーと、じゃあ、最初のシーンは、ユウキから。
まずは、このヨロイを来て、
盛大にぶっ倒れるシーンから、撮影しよう。」
ちょ・・・ちょっと!
ヨロイを着て、ぶっ倒れるとか、
俺、聞いてませんよ!
しかも、このヨロイ、ずっしり15kgくらいあるし。
うう・・・、アクションはできないって、
あれほど言ったのに・・・。
・・・それから、なんと約8時間。
俺は、10kgと15kgのヨロイを交互に着て、
走って、にじりよって、吹っ飛んで・・・、
・・・とにかく良く動いた。
そして、もう、あまりにくたびれて、
最後はボロ雑巾みたいになった。
さあ・・・、明日も頑張ろう。・・・うう。。
投稿者 ユウキ : 23:09
2010年03月04日 映画一般
照明にほえろ
「プレゼン用映像」の撮影2日目。
昨日の疲れは、思いのほか残ってない。
撮影スタジオ内に入ると、スタッフに挨拶を済ませ、
昨日と同じ、「重厚なヨロイ」を身に付けた。
・・・うぅ、重い!
でも今日は、昨日とは違い、
俺の「演技のシーン」の撮影があった。
演技・・・、と言っても、
あらかじめ用意された「見本ビデオ」の「動き」と「表情」とを、
そのまま、まるごと「コピー」する事が求められたので、
自由度は、ほぼなかった。
・・・俺の演技も、かなり大げさになってしまった気がする。
「うん、素晴らしい!申し分ない!!」
しかし、監督は俺の事をかなり気に入ってくれたようで、
予定には無かった俺のシーンを、追加で撮影する事になった。
・・・これは、本来は存在しないシーンなので、
当然「見本ビデオ」も無い。 つまり・・・
「ユウキに任せるよ」
・・・よっしゃあ!
では、お言葉に甘えて・・・、
俺は数分間、アドリブを交え、好き放題に演じた。
「うん。すばらしい。本当にありがとう!
おかげで、とても良いものが撮れたよ。
完成するのを楽しみにしていてくれ!
がっかりはさせないよ。」
監督が喜んでくれて、本当に良かった。
さあ・・・、帰って、熱いシャワーを浴びよう。
疲れた・・・。
2010年03月08日 死ぬ気で音読★2
シーソーゲーム
朝から晩まで英語の勉強に励んでいたら、
またも「日本語」がおぼつかなくなってきた。
日本語で喋ろうとしても、
言いたい言葉がすぐには出てこない。
はぁ。一方が上がれば、他方が下がる・・・
なかなか上手くは行かないもんだ。
日本語を忘れてしまったら終わりなので、
これからは毎日、最低でも1時間は、日本語も音読するようにしよう。
それにしても、オーディション来ないなぁ・・・
投稿者 ユウキ : 23:51
2010年03月15日 オーディション★2
早送り
今年に入って、俺はまだ一度たりとも、
オーディションに呼ばれて無い。
・・・いつの間にやら、もう3月中旬だ。
ちょっと、いくら何でも、オーディション少なすぎるだろう!!
と、憤慨していたら、電話が鳴った。
「ユウキ、オーディションだ!
テレビドラマで、レストランの従業員の役だ。
時間は今日の午後5時。頑張ってくれ!」
おおおおおお!! オーディションが入った!!
2010年初のオーディションが入った!!
・・・今日の5時か。
準備に残された時間は・・・あと4時間。
よっしゃぁあ、やるぞ!!
大至急台本を覚え、衣装に着替えて、
オーディション会場へと向かった。
結果は、・・・50点。
うん。決して悪くはない。
この調子で頑張れば、そのうち役が取れる気がする。
・・・オーディションさえ、あれば・・・ね
2010年03月18日 死ぬ気で音読★2
鉄骨の組み直し
いつものように辞書を引いていると、
巻末に、「英文法の解説」のページがある事に気が付いた。
・・・うわー、字だらけだ。
英語の文法を最初から最後まで
詳しく解説しているわけだから、
これを全て覚えるのは、たいそう骨が折れるだろうなぁ・・・。
・・・でも、これって、全部で何ページくらいあるんだろうか。
興味本位で、ページ数を数えてみる。
23、24、25・・・と。
・・・え? 25ページ!?
英語の文法が・・・、たったの25ページ!?
もう一度数えなおしてみたけど、
やはり、25ページしかない。
ちょ、ちょっと待ってくれ。
俺は、この「25ページ」が分からないがために、
これまで10年近く苦しんで来たのか?
たかが「25ページ」のために・・・
胸が、情けなさで一杯になった。
・・・決めた。
これから1~2ヶ月かけて、この「25ページ」を完全にマスターする。
徹底的に、全部覚えてやる。
そして・・・アメリカ人の俳優に、まずは文法で勝つ!!!!
負けんぞおおおおおおお!!!
<音読し終えた本>
オーディション用台本
Audition Sides -- 16ページ
聞き取り
Tanuki began his belly beating -- 7ページ
■これまでの合計
冊数:155冊
頁数:12659ページ
投稿者 ユウキ : 23:39
2010年03月24日 死ぬ気で音読★2
2度目のスタート地点
今、冠詞の「 a 」と「 the 」を勉強している。
台本上で日本人が登場すると、必ずと言って良いほど、
「a」と「the」をわざと間違えたセリフが用意される。
それほど、「日本人」=「a」と「the」の使い方を知らない
と思われている、という事なのだろう。
・・・確かに、なぜそこで「 a 」なのだ? と思う事はかなり多い。
例えば、これだ。
"A Mr. Smith called to ask about the job."
なぜ、「a Mr. Smith」なのだぁぁぁぁああああ!!!!
・・・そこで、辞書の「 a 」を引いてみると、このような項目があった。
(5)人名の前に付け、その人について、
あまり良く知らない事を表す。
つまり、こういう事か・・・。
"Mr. Smith" = 「スミスさん」
"A Mr. Smith" = 「スミスさんという方」
・・・「 a 」の有る無しだけで、ここまで意味が変わるのか。
これは、放置にしておくワケにはいかない!
俺は「a」と「the」の使い方を調べ、一覧表にして、貼り出してみた。
a ・・・ 15項目
the ・・・ 22項目
・・・「the」だけで22項目もあるのか!
道理で分からないわけだ。
よーし、これでとりあえず、「 a 」と「 the 」は怖くなくなった。
次行ってみよう!
投稿者 ユウキ : 23:12
2010年03月27日 ミーティング・製作準備
向こう岸
今日は、現在製作準備中のとある映画の、
プロデューサーの方とお会いした。
この方は、俺の「硫黄島」での役作りの話を聞き、
是非一度、会ってみたいと、申し出てくれたそうだ。
ハリウッドの北に位置する「スタジオシティ」のカフェで、
アイスコーヒーを飲みながら、
現在進行中の「プロジェクト」に関する説明を受けた。
・・・このプロジェクトは、開始してから、もう3年が経過しているそうだ。
一度は、キャスティングを済ませ、撮影準備に入るも、
撮影に必要な予算が集まらず、流れてしまったそうだ。
「僕も、プロデューサーをやりながら俳優をしているから、
役作りの苦労は、良く分かるよ。
しかし、実際に君と話してみて、君がどうしてたくさんの
大作映画に関われたか、分かった気がするよ。
今さっき説明したプロジェクトは、この先どうなるか分からないけど、
他にもいくつかプロジェクトが進行中なので、
もしも君に合いそうな役があったら、連絡するよ。
その時は、是非とも検討してみて欲しい。」
俺はプロデューサーの方に挨拶をして、帰途についた。
投稿者 ユウキ : 23:11
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