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2009年09月10日  オーディション★2

風のように

とある映画のオーディションに参加する事になった。

早速、メールで送られて来た台本に目を通す。


・・・こ、これは、非常に「特殊」な役だ。

ストーリーも特殊だが、俺の受ける役も特殊だ。
でも、この「コンセプト」は・・・、非常に面白い。
「流れ」を変える、大きな力を持っている。

・・・でも、この役を演ずるには、相当の「覚悟」が必要だ。
もしもキャストされたら、演ずるにあたって、
本当の意味で、「身を削る努力」が必要になる。

俺に、果たしてその覚悟があるだろうか・・・?
無ければ、オーディションを受ける意味がない。


大丈夫。やれる。


・・・よし。全力で準備に取り掛かろう!

俺は、セリフを覚え始めるのと同時に、
自分の役柄の「衣装」の研究に取り掛かった。

様々な「資料」に片っ端から目を通し、
参考になる写真を何枚もプリントアウトした。


・・・今回の衣装は、すごく「特殊」なものだ。
果たして見つかるだろうか。

俺は車に乗り込むと、その「特殊な衣装」を
置いていそうな「特殊なお店」へと車を走らせた。


俺 「すいません、これを探しているのですが・・・」


プリントアウトした「資料」を、お店の方に見せる。


店 「ああ、それね。職業柄、とても良く知っているわ。
    ・・・でも残念ね。それ自体は置いてないのよ。」

俺 「・・・そうですか。」

店 「・・・でも、形が似ている物なら、無い事もないわ。
    ほら、これとか・・・。」


お店の方は、慎重な手つきで商品を取り出すと、俺に見せた。


俺 「なるほど。・・・それはおいくらですか?」

店 「これは、プレミア付いてるから、$60よ。」

俺 「・・・そうですか。」


俺の反応を見ると、お店の方は、今度は別の商品を取り出した。


店 「こっちのも、何となく似ているわね。
    こっちの方が、お買い得よ。」

俺 「・・・それはおいくらですか?」

店 「これも、プレミア付いてるから、$50よ。」


全部高えええええ!!!

「特殊な衣装」だけあって、プレミアが付いてやがる。
しかも、俺の探している物と「形状」が全く違うじゃないか!

・・・仕方が無い。メインのパーツだけ買って、
あとは自分で作ろう。

とにかく今は、時間が無いのだ!!



このあと、夜の11時から、
マネージャーの「マイク」の所でリハーサルだ。

・・・全ては、オーディションのためだ。

俺は、限られた時間内で、自分にできる事を全力でやろう。

投稿者 ユウキ : 22:11

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