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2009年08月01日
ちぐはぐサイエンス
俺が日本人研究員として出演した、
テレビシリーズ「Better off Ted」の、
「Jabberwocky」というエピソードが放映された。
俺自身、反省しなきゃいけない点がたくさんある。
失敗から学び、次に繋げよう。
投稿者 ユウキ : 23:17
2009年08月02日 とある映画その3
デジタルな宣告
昼過ぎに、「とある映画」の撮影日程の連絡があった。
・・・なんと、俺はあさって出発だそうな。
ひええええ、急いで準備しなきゃ!!
前回の撮影から、もう一ヶ月。
俺のシーンの撮影は、まだまだこれからだ。
大丈夫。身体はちゃんと維持できてる。
・・・でも、それよりも、後半戦で一番大事なのは「友情」なのだ。
さあ、気合を入れよう。
投稿者 ユウキ : 23:28
2009年08月04日 とある映画その3
原始人のキモチ
「とある映画」の撮影のため、アメリカ東部の都市へとやって来た。
滞在先のホテルは、ビル街のど真ん中にあった。
俺 「こんばんは。チェックインしたいのですが。」
フロ「・・・松崎悠希様ですね。
クレジットカードをお預かりします。
こちらがお部屋のキーです。」
俺 「・・・あの、お聞きしたい事があるのですが、」
フロ「はい。」
俺 「約一ヶ月滞在する予定なのですが、
僕の部屋に、小型の冷蔵庫を置いて頂く事は、可能でしょうか。」
フロ「・・・少々お待ち下さい。・・・ええ、大丈夫です。
後ほど、係りの者がお伺いしますね。」
・・・よっしゃあ!
部屋に冷蔵庫が有るのと無いのとでは、大違いなんだ。
冷蔵庫が無いと、牛乳すら満足に飲めない。
部屋に荷物を置くと、近くのスーパーで、
これからのホテル生活で必要なものを買い揃えた。
・・・よし!これで大丈夫だ。
給湯器があれば、お茶が飲めるだけでなく、
「カップ焼きそば」が食べれる。完璧だ。
・・・そう。驚いたことに、最近のアメリカのスーパーには、
「日清のカップ焼きそば」が普通に置いてあるのだ。
麺がパスタみたいで気持ち悪いけど、
心強いぜ。日清食品!
さあ、明日は衣装合わせだ。
焼きそば食って、シャワー浴びて、寝るか!
投稿者 ユウキ : 23:35
2009年08月05日 とある映画その3
光合成丼
今日は、2度目の衣装合わせだ。
プロダクション本部の「衣装部」にお邪魔して、
あらかじめ用意された何着もの衣装に袖を通し、
オフィスの隅の方に設置された「簡易スタジオ」で、写真撮影を行った。
ここで撮影された写真から、監督が実際の衣装を選ぶとあって、
衣装部の方々は真剣そのものだ。
「このシャツには、このジャケットの色の方が・・・」
「でも、それだとイメージが・・・」
「それに他の役と、色がかぶってしまうわよ。」
「その組み合わせだったら、色的には、むしろこっちね。」
「そうね。私もそう思うわ。」
「・・・という感じなんだけど、ユウキ、どうかしら?」
俺にはさっぱりわからない。
衣装合わせを終えて、ホテルに戻る途中、
「日本食レストラン」が目に入った。
おお!ラッキー!こんな近くに日本食レストランが!
よーし決めた。今日は昼食に「うどん」を食べよう。
・・・ああ、楽しみだ。
「油あげ」が入っていると、嬉しいなあ。
うどん♪ うどん♪ う・・・
・・・うどん!?
2009年08月06日 とある映画その3
鏡の中の摩天楼
プロダクションの方より連絡があり、
今日予定していたシーンの撮影が、
来週の月曜日に変更された事が伝えられた。
「でもユウキは、『ヘアメイクの調整』があるから、
現場の方まで来て貰えるかしら。」
なんでも、俺の髪が、前回の撮影時から比べると
かなり伸びているので、それを元の長さに「調整」するんだそうな。
・・・これは良いチャンスだ。
せっかくなので、是非とも撮影現場を見せて貰って、
セットの雰囲気に慣れておこう。
俺は指示に従い、ホテルの脇に泊まっていた、
スタッフ送迎用の白いライトバンに乗り込んだ。
ライトバンは、ビルの群れを抜け、古風な駅の脇を通り過ぎ、
開けた駐車場に設置された、撮影本部へと向かった。
撮影本部の入口には、制服姿の警備員が立っていて、
部外者が勝手に入らないよう、周囲に目を光らせていた。
「さっそく、ヘアメイクの調整からお願いね。」
スタッフの方に促され、俺はメイク部の「トレーラー」へと直行した。
この「トレーラー」というのは、大型トラックの「コンテナ」の事だ。
もちろん、撮影用の特別仕様の「コンテナ」なので、
中には、一流のメイクに必要な装備が、すべて揃っている。
シャンプーもできるし、クーラーだって付いてる!
「メイク専用のキャンピングカー」と言った方が、適当かもしれない。
・・・現場には、他にも、
「衣装用のトレーラー」
「キャスト用のトレーラー」
「トイレ用のトレーラー」
などが停まっていて、それぞれ移動できるようになっている。
ロケ地によって、「撮影現場」が移動するので、
「メイク室」や「キャスト控え室」も、
合わせて移動できなきゃならないのだ。
さて、話を元に戻そう。
・・・えーと、なんだっけ。 ・・・ヘアメイクの調整。そう!
ヘアメイクの調整を終え、
俺は撮影現場を見学させて貰うために、セットへと向かった。
邪魔にならないよう、外まきに現場の様子を伺う。
熱い! ・・・もとい、暑い!
照明によって熱された空気が、セットに充満している。
・・・こりゃあ、タフな撮影になりそうだ。
スタッフの方々に挨拶を済ませ、俺は現場を後にした。
2009年08月08日 とある映画その3
レンガの街
ホテル生活が始まってから、もう5日、
そろそろ洗濯物が溜まってきた。
・・・そこで、「洗濯」する事にした。
浴槽に「お湯」、「洗濯物」、そして「食器用洗剤」をぶち込み、
「ワイン仕込み」みたいに、足で踏みつける。
それから、洗剤をしっかりと良くすすぎ、
水を絞って、ハンガーに吊るす。
うむ。
さあ、洗濯も終わった事だし、勉強しよう。
撮影の待ち時間を有効に使うため、
辞書一式を、ちゃんと持ってきてあるんだ。
もちろん、俺が書くのは「筆記体」だ!
勉強だけでなく、身体もキープしなきゃいけないので、
最低でも、1日1時間は走るようにしている。
明後日から、いよいよ撮影だ。全力で頑張ろう!
投稿者 ユウキ : 23:55
2009年08月10日 とある映画その3
渓谷を目指して
さあ、今日からいよいよ撮影だ!
早朝、送迎用のライトバンに乗り込み、撮影本部へと向かった。
それから朝食を取り、メイクを済ませ、
リハーサルを行うため、セットに入った。
映画撮影は、基本的に以下のような手順で行われる。
リハーサルを行い、俳優の「立ち位置」を把握し、
カメラアングルを決める。 (10~30分)
↓
照明とカメラのセットアップ (20~40分)
↓
エキストラの振り付け指示と、照明の調整 (5~20分)
↓
撮影開始
今日のシーンは、これプラス「特殊装置」があるので、
もっと時間が掛かる。
「特殊装置」とは、「仕掛け」の事だ。
・・・「燃える装置」、「風を起こす装置」、
「移動する装置」、「水が流れる装置」・・・、
映画撮影で使われる「特殊装置」には、いろいろなものがある。
そして、そのどれも、設置には時間が掛かるんだ。
例えば、前に出演した「とある映画」で使われた、
「爆発の特殊装置」は、こんな感じだった。
右手に持っている「爆発物」が爆発した!・・・と見せかけて、
実は左手に仕込んだ「発火装置」で、
フラッシュなどに使われるマグネシウムを燃焼させ、
その左手で右手を覆う事で、「爆発」を作り出す・・・、という仕掛けだ。
この「特殊装置」をセットアップするのには・・・、約2時間掛かった。
もちろん今回使われている「特殊装置」は、
全く違う類のものだけど、
微調整が必要な点では同じだ。
・・・時間は、どんどん過ぎていった。
撮影が終わった時、外はもう真っ暗だった。
もちろん明日も撮影だ。身体を休め、明日も1日頑張ろう!
投稿者 ユウキ : 02:13
2009年08月11日 とある映画その3
空飛ぶ甲殻類
「ブレックファースト・ブリトー」というメニューがある。
「トルティーヤ」という、薄い小麦粉の皮で、
アメリカの朝食メニュー、
ベーコン、チーズ、オムレツなどを包んだ一品だ。
「おにぎり」のように、作業しながら手で持って食べられるので、
撮影現場では、朝の定番メニューとなっている。
「よう、おはよう!
今日の朝メシは何にする!?」
食事担当のスタッフが、
「炊事用トレーラー」の中から、元気良く声をあげた。
「えーと、
ブレックファースト・ブリトーをお願いします。」
「おっけー、まかせとけ!
中身は、どうする!?」
「えーと、
卵白オムレツ、野菜、サルサソース、
そして、マヨネーズを少し、お願いします。」
「ええッ!?マヨネーズ!?」
「・・・お願いします。」
「・・・おっけー、分かった!まかしとけ!!」
2分後、
「マヨネーズのだんな!
マヨネーズのブリトー、できたぜ!!」
・・・マヨネーズを注文したのが、そんなにも珍しかったのか。
確かにアメリカでは、マヨネーズは日本ほど市民権を得ていない。
サンドイッチ以外でマヨネーズを注文すると、
まるで変人のように見られるのだ。
別にいいじゃないか!少しくらいマヨネーズを付けても!!
今日は、昨日の「特殊装置のシーン」を、引き続き撮影した。
昨日の疲れが、今ごろ来たのか、
身体が少し重く感じる。
これから、しばらくは撮影が続くんだ。
体調管理はしっかりとしなければ。
2009年08月12日 とある映画その3
ドラムの音が
とある俳優の一人が、別の俳優に聞いた。
「えっと、残業手当って、何時間目から出るんだっけ?」
「確か、9時間目からじゃなかったっけ?」
「え?11時間目からじゃなかった?」
「俺は、週単位で40時間を超えたら、って聞いたなあ。」
「『日雇い契約』なのか、『週単位契約』なのかで、
変わって来るんじゃないかな。
俺は『週単位契約』だけど、君は?」
「俺は日雇いだけど、」
「SAG(俳優組合)の基本レート?」
「そうだよ。」
「だったら、9時間目からじゃなかったっけ?
SAGの『日雇い契約』の基本レートが、
確か1日$780だったと思うから、
それを時給に換算して、9~12時間目は、それの1.5倍、
13時間目以降は、時給2倍、・・・だった気がする。」
「ああ、そうそう。確かそんな感じだった。」
「あれ?でも、それって昼食の時間とかはどうやって計算すんの?」
「確か、昼食時間は含まれないんじゃなかったっけ?」
「え?されるでしょ。」
「宿泊先からの移動時間は?
仕事時間として計算されるんだっけ?」
「どうだったっけなあ。
ちょっとSAGに確認してみるよ。」
SAG(俳優組合)に属している俳優達は、
いつでも「残業手当」の話で盛り上がる。
・・・でも別に、本気で自分の「残業手当」の心配をしているわけではない。
ただ、「残業手当」の事を考えるだけで、俳優達はドキドキワクワクしてしまうのだ!
もちろん、撮影には真剣に取り組む。さあみんな、ドキドキしながら頑張ろう!
投稿者 ユウキ : 23:44
2009年08月13日 とある映画その3
動く散歩道
来週撮影予定のシーンのための「衣装合わせ」を済ませ、
ホテルに戻って来ると、スタッフの方から連絡があった。
なんでも、例の「特殊装置」のシーンが長引いているので、
スケジュールが少し押しているそうだ。
映画撮影に、不測の事態は付き物だ。
俺はとにかく、自分の準備を怠らないようにしておこう。
投稿者 ユウキ : 23:05
2009年08月15日 とある映画その3
熱帯雨林からの贈り物
今日も、撮影本部に来ている。
元々、週末は休みの予定だったらしいんだけど、
例の「特殊装置」やら、何やら、
いろいろな事情が重なり、スケジュールが押しているので、
当初の予定を変更して、今日(土曜日)も撮影する事になったそうだ。
・・・でも、今日の撮影に俺が必要かどうかは、まだ分かっていない。
それなのに撮影本部に来ているのは、
「もしもの時」に備えているからだ。
必要かどうかが判明し、それから呼び寄せていては、
貴重な時間を、更にロスしてしまう。
それよりも、とりあえず俳優を撮影本部まで来させておいて、
待機させておく方が得策なのだ。
メイクを済ませ、衣装に着替え・・・、あとはひたすら待機。
・・・もちろん、何もしないのでは時間がもったいないので、
キャストはそれぞれ、持参した本を読みふけっている。
俺は・・・「辞書」を読む事にした。
持参したバックパックから、「辞書ケース」を颯爽と取り出す。
・・・ハンドメイドの素朴なボディが、鈍い光を放つ。
俺は、その無骨で庶民的な「茶色のハコ」から、
ゆっくりと、なめらかに「マイ辞書」を引き出した。
おお なんという 実用性。
もう人類は、「辞書のカド」が磨り減る心配をしなくても良いのだ。
++ 数時間後 ++
待機所で辞書を読みふけっていると、スタッフの方より連絡があった。
・・・どうやら俺は必要無かったようだ。
さあ、宿泊先に戻ろう。
2009年08月17日 とある映画その3
言葉のしゃぼん玉
朝6時に起床。
6時半から1時間、ランニングマシーンで走り、
8時から9時半まで、自分のシーンの予習と準備。
9時45分に、ホテル玄関に集合。
・・・さあ、今日も1日頑張ろう!
撮影本部に着くと、プロダクション本部より、俺宛に封筒が届いていた。
封筒の中身は・・・、7ページの「最新の台本」だった、
台本は、撮影が始まってからも、どんどん修正される。
でも、その度に最初から最後まで印刷していては
資源の無駄遣いなので、
内容が更新されたページだけ、個別に配布されるのだ。
「新しいページ」と「古いページ」を入れ替える際に
混同するのを避けるため、
台本はバージョン毎に紙の色が変えられている。
新しい台本の色は・・・、鮭色(サーモンピンク)だった。
・・・台本がずいぶんとカラフルになってきた。
・・・俺は今日も待機だった。
でも実は、映画撮影において「待機」は決して珍しいことではないんだ。
「とあるサムライ映画」の撮影に、俺は6日間参加したけど、
実際に撮影したのは、なんと3日間だけだった。
あとの3日間は、全て「待機」だったんだ。
もちろん、「待機」なので、いつ呼ばれるか分からない。
・・・さあ、今日も気合を入れて、全力で待機しよう!
投稿者 ユウキ : 23:55
2009年08月18日 とある映画その3
円周運動
セットから撮影本部に戻ってみると、どうもスタッフの様子がおかしい。
みんなチラチラとフェンスの方を見て、落ち着かない感じだ。
何事かとそちらの方を見てみると、
フェンスの向こう側で、一人の男が
巨大な望遠レンズが付いたカメラを、こちら側に向けて構えていた。
「・・・パパラッチが来てるんだよ。」
スタッフの一人が、苦々しそうな顔で教えてくれた。
・・・へえ、あれが「パパラッチ」か!!
話には聞いていたが、実物を見るのは始めてだ。
俺はトレーラー(待機所)の影から、パパラッチを観察する事にした。
・・・パパラッチは、遠くフェンスの向こう側で、
カメラを首に掛け、双眼鏡を構えて、こちらの様子を伺っている。
いつの間にか、一人増えて、二人組になっていた。
もっと良く見ようと、トレーラーの陰から出ると、
パパラッチは急に双眼鏡を外し、パッとこちらにカメラを構えた。
・・・おっと、見つかったか!
俺が急いでトレーラーの陰に戻ると、
パパラッチはカメラを下ろして、また双眼鏡を目にあてた。
・・・うーむ、なるほど。みんながソワソワするわけだ。
2009年08月20日 とある映画その3
らせん階段
今日から、「重大なシーン」の撮影が始まった。
今回の俺の役は、この「重大なシーン」で一段落を迎えるんだ。
「この瞬間」がどうなるか、一時は心配だったけれど、
台本に載っていない部分も含め、
想像力で補って、自由に演じる事ができたように思う。
・・・それにしても、「アクション!」の声が掛かる瞬間は、不思議だ。
自分自身の中身がすり替わるのと同時に、
目の前に居る俳優の中身もすり替わる。
そして、それまでのお互いの関係が、
一瞬のうちに、全く異次元のものに変化するんだ。
・・・さあ、まだ気を抜いてはいけない。
全神経を集中し、心の耳をすまそう。
投稿者 ユウキ : 23:15
2009年08月21日 とある映画その3
急流滑り
現在撮影中の「とあるシーン」の、リハーサルがあった。
このシーンは、俳優の位置関係が
シーンが進むにつれて変わっていくので、
あらかじめ「動き」と「タイミング」を合わせておかなければ、
統率不能の大混乱に陥ってしまうのだ。
俺は指示を仰ぎつつ、時に「台本の余白」を読んで、臨機応変に動いた。
・・・「台本の余白」には、見えない文字で、実にたくさんの事が書いてある。
その「見えない文字」を読む事も、きっと俳優の仕事なのだと思う。
投稿者 ユウキ : 23:44
2009年08月24日 とある映画その3
家具付きサウナ
今日は、今までで一番ハードな1日だった。
俺はこのシーンの「中心」にはいないけど、
シーンを構成する重要な要素の一つだ。
カメラに映っている俳優が気持ちよく演じれるよう、
常に全力で立ち回った。
保管しておいた「気持ち」を心の中で開く。
↓
アクション!
↓
シーンを演ずる
↓
カット!
↓
「気持ち」を解放し、自分自身をリセットする。
↓
保管しておいた「気持ち」を心の中で開く。
↓
アクション!
↓
シーンを演ずる・・・
この一連の作業を、何度も何度も繰り返す。
・・・例えば、撮らなきゃいけない「カメラのアングル」が6つあって、
それぞれ10テイクずつ撮ったとすると、
それだけで60テイク、つまり60回繰り返す事になる。
それが2分間のシーンだったら、120分にもなる。
・・・どうりで、疲れるわけだ。
でも、ここは絶対に気を抜いてはいけないシーンなのだ。
体当たりで切り抜けよう。
投稿者 ユウキ : 23:44
2009年08月25日 とある映画その3
5万人の祝福
今日も長い1日だった。
朝の10時から、夜の10時までの12時間、
気を抜かないで、常に全力で立ち振る舞った。
今日も昨日と同じく「大事なシーン」の撮影だったわけだけれど、
「カメラアングルの順番」が、とうとう俺まで回ってきた。
「何テイクでも全力でやるぞ。 さあ来い!」
と、気張ったけど・・・、拍子抜けするほどアッサリと終わった。
俺が何かやらかしたから早く終わったのかな、
と心配したけれど、どうやらそういうわけでも無さそうだ。
「指揮者の方」にも大変喜んで頂けたようだ。 ほっ。 良かった。
ホテルに戻ると、スタッフの方より電話があった。
「ユウキ、重要な事なので、よく聞いてね。」
その真剣な声の調子に、俺は姿勢を正して座り直した。
俺 「・・・はい。 ・・・ええ。 それは僕も同感です。
・・・分かりました。 では、明日改めて。」
どうやら、予定よりも少し早く、LAに戻れる事になりそうだ。
・・・ああ、今日はさすがに疲れた。
さあ、風呂に入って、寝るとしよう!
投稿者 ユウキ : 23:36
2009年08月26日 とある映画その3
宴の後
今日もセットに来ている。
・・・でも、撮影のためではない。
キャスト&スタッフの皆さんに、ご挨拶をするためだ!
実は、昨日で俺の出番は終わりだったんだ。
セットに着くと、まずは「とある方」から
「昨日の電話」の内容の、詳しい説明を受けた。
抽象的な説明で申し訳ないが、つまりは、
「当初想定していなかった、
『良い流れ』が発生しているので、
その流れを壊さないよう、細心の注意を払いたい。」
という、とてもポジティブな事だったのだ。
俺は深くお礼を申し上げ、皆さんにご挨拶を済ませて、セットを後にした。
その夜、一ヶ月の撮影を共に過ごした俳優達が、
「お別れ会」を開いてくれた。
短い期間ではあったけど、本当に楽しい撮影だった。
完成が、今からとても楽しみだ。
・・・さあ、ハリウッドに戻ろう!!みんなありがとう!!
投稿者 ユウキ : 23:09
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