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2009年06月05日 とある映画その3
サーチライト
待ちに待っていた「設計図」が、やっと届いた!
さっそく、目を通す。
・・・ははあ。なるほど。そうだったのか!
俺のこれまでの「作業」に、
どういった意味があるのか・・・、それは俺自身もさっぱり分からない。
でも・・・、きっと、何らかの意味があるはずだ。
・・・たぶん。
出発は、なんと明後日だそうな。ひえええ
さあ、もう逃げられない。
やるだけやろう!
投稿者 ユウキ : 23:36
2009年06月06日 とある映画その3
三段重ね
明日の出発に備え、今日は「本物」を観に行った。
ネット上で入場券を購入し、
「目的の場所」に一番近い席に座り、
ただひたすら、観察し続けた。
・・・なるほど。
「目的の場所」は、これまであまり注目して来なかったので、
実際にみた事で、かなり勉強になったが、
その代わりに「自信」が無くなった。
・・・本当に俺にできるのか?
さあ、明日はいよいよ出発だ。
準備をしなければ!
投稿者 ユウキ : 23:17
2009年06月07日 とある映画その3
2×2
朝6時半に黒塗りのハイヤーが迎えが来た。
その、俺に不釣合いな高級車から、
今度は飛行機へと乗り換え、
アメリカの反対側にある、「とある都市」へと向かった。
・・・むむ!?
遠くに見える、あの「とんがった物体」は・・・、どこかで見た事があるぞ!
えーと、なんだっけ・・・?「オベリスク」?
うむ。実にとんがっている。
当然の事だが、ここの町並みはロサンゼルスと全く違う。
通りに緑が多く、とにかく蒸し暑い!
まさかLAよりも暑いとは・・・、まったく予想していなかった。
ホテルにチェックインして、
まずはシャワーを浴びようと、「風呂場」へと向かった。
・・・!!
洗面台の上に、「玉手箱」のような箱が重ねて置いてある。
・・・い、一体、何が入っているのだろうか。
・・・!!!!
・・・へちま!!
「へちま」が立てて置いてある!
お湯に浸して食べるのだろうか。
・・・さすがは高級ホテル。サービスが整っている。
明日は、リハーサルと衣装の確認を行う予定になっている。
さあ、「へちま」でもかじりながら、準備するか。
2009年06月08日 とある映画その3
赤の城砦
朝7時半にホテルのロビーに集合し、
リハーサル会場へと向かった。
実際の撮影では時間との戦いになるので、
今のうちにリハーサルをしておいて、
「カメラのアングル」などを、あらかじめ決めておこう、という事らしい。
巨大な「会場」の廊下を抜けて、
大きく開けた「フィールド」へと出てきた。
その「フィールド」は、
「緑のエリア」と「茶色のエリア」の2つに分けられていた。
「緑のエリアは神聖なので、
間違っても踏まないで下さい!」
スタッフが、声を張り上げている。
本来ここは、選び抜かれた者が
己の人生を賭けて戦う「闘技場」なんだ。
そんな場所に自分がいて、本当に良いのだろうか・・・?
「フィールド」の反対側の、とある一角に集合し、
そこで、リハーサルが始まった。
まずは、シーンの流れを確認し、
役者が、どの「位置関係」で演技をするかを決める。
・・・この、「位置関係」というのは、実に奥が深い。
「台本」という、紙の上にかかれた文字では、
「声の大きさ」や「距離」を無視できる。
だから、登場人物の「位置関係」があいまいでも、
シーンが成立してしまう。
でも、現実世界ではそうはいかない。
・・・例えば、こんなシーンがあったとする。
====
Aくん「ああ、すね毛がかゆい。」
Bさん「剃ってしまえ。」
(そう言ってBさんは、「T字カミソリ」をA君に投げた。)
====
このシーンは、紙の上では簡単に成立するけど、
「距離」と「位置関係」を加えると、
全く別のシーンになってしまう。
それぞれ、A君に向かって飛ぶ、「T字カミソリ」を想像してみて欲しい。
50メートルも飛ばす勢いで投げたら、
すね毛どころか、あちこち危ない。
+++
さて、話を元に戻そう。
リハーサルは、俳優の演技よりも、
「カメラアングル」に重点を置いていたので、
2時間ちょっとで無事に終わった。
その後、ホテルに戻って、昼食を食べた後、
衣装の確認のため、プロダクション本部の「衣装部」へと向かった。
そこで、「完成版の衣装」を着てみて、ぶったまげた。
・・・こ、これは、凄い。
今回の衣装は、正真正銘の「本物」なので、
「リアルだ」というレベルではない。・・・「本物」だ!
この「本物の衣装」に負けないよう、俺も頑張らねば。
投稿者 ユウキ : 23:34
2009年06月09日 とある映画その3
芝生の先のゴミ箱
撮影まで、ちょっと時間が空く。
残された時間は非常に限られているけど、
この間に、自分にできる事をしなければ。
持ってきた「資料」にもう一度目を通して、
必要なトレーニングも、しっかりとやっておこう。
・・・この、果ての見えない「作業」に、
どのような意味があるのか、それはまだ分からない。
でも、絶対に「何か」が変わるはずだ!
無意識下の、自分にも分からない「何か」が変質し、
「自分の役の人生経験」として少しずつ蓄積され、
それが・・・、「カメラが回る瞬間」に一瞬で燃え上がり、
「演技」ではコントロールできない「生の感情」を生み、
・・・そこに、「演じられた役」ではない、
「人間」を誕生させてくれる・・・はずなんだ!!
・・・たとえ、効果が目に見えなくとも、
俺はやるべき事を、しっかりとやろう。
投稿者 ユウキ : 23:28
2009年06月10日 死ぬ気で音読★2
インベーダー
「とある映画」の「設計図」を音読する事にした。
「意味」や「発音」があいまいな単語を片っ端から辞書で調べ、
最初から最後まで、しっかりと声に出して読んでいく。
この「音読」という作業をする上で、
一番気を付けなければならないのが、「正しい発音で読む」という事だ。
・・・これが、単純だけど、本当に難しい。
それがメジャーな単語だったり、
「綴り」が簡単だったりすると、なおさら難しい。
・・・例えば、 「 Beverly Hills 」 という単語は、
どのように発音するのが正しいのだろうか。
実際に、声に出して発音してみて欲しい。
「 ビバリー ヒルズ 」
舐めちゃいけない!
「ビバリーヒルズ」くらい、誰だって発音できる。
・・・ところが、この思考回路こそが、「最大の罠」なんだ。
この「Beverly」という単語の正しい発音は、
「 ビ バリー 」 ではなくて、 「 ベ バリー 」 なんだ。
もっと細かく言えば、「バリー」ではなくて、「ヴァリー」だ。
「 Beverly Hills (ベヴァリー・ヒルズ)」 [BE-ver-lee Hilz]
んな馬鹿なッ!?
それでは、例のテレビシリーズが、
「ベヴァリー・ヒルズ高校白書」になってしまうではないかッ!!
・・・でも、本当なんだ。
アメリカ発音においては、
speedometer (速度計) を、 「スピード メーター」 と、
automobile (自動車) を、 「オート モービル」 と、
comfortable (心地よい) を、 「コンフォータブル」 と、
I won! (勝った!) を、 「アイ ウォン!」 と、
robot (ロボット) を、 「ロボット」 と、
severe (シビア) を、 「スィヴィア」 と、
発音しては・・・、マズイ。
・・・ううう。頭が混乱する。
これは、どうしても避けては通れない道だ。
どれだけ時間が掛かるかは分からないが、
少しずつ、常識を再構築していこう。
<音読し終えた本>
資料・台本など
・toaru dai hon 119ページ
■これまでの合計
冊数:111冊
頁数:10841ページ
2009年06月11日 とある映画その3
突撃!
いよいよ明日から撮影なので、
今日は、「本物の本物」を観に行く事にした。
オンラインでチケットを購入し、
地下鉄を乗り継いで、「会場」に辿り着いた。
・・・外側から見る「会場」は、随分と大きく感じる。
きっと、多くの人の夢が詰まっているからだろう。
売店で「ホットドッグ」を購入し、
ケチャップとマスタードを掛けようとしたら、
マスタードを注ぐ機械が壊れていて、大惨事が起こってしまった。
なんという事だ。
この悲しみを、明日の活力としよう。
投稿者 ユウキ : 23:10
2009年06月12日 とある映画その3
もじゃもじゃ
6がつ 12にち くもり ときどき はれ
きょうは おおいそがし です。
あさ 5じはんに はじまり ました。
とても がんばり ました。
よる 10じはんに おわり ました。
とても おもしろかった です。
でも ぼくは とても つかれた。
だから おやすみなさい。
まつざき ゆうき
投稿者 ユウキ : 23:43
2009年06月14日 とある映画その3
では、30分後に。
無事に、ロサンゼルスに戻って来た。
次の撮影までは、まだしばらくある。
最も重要なのは、「維持」する事だ。
体重を増やしても、減らしても駄目だ。
気を抜かないように気を付けながらも、
この期間を利用して、英語の勉強に励もうと思う。
さあ、やるぞおおお!!
投稿者 ユウキ : 23:55
2009年06月22日
いぶり燃焼
ロサンゼルスに戻ったら、
一気に疲れが出て、身体が重くなった。
・・・何をするにも、やる気が出ない。集中できない。
まるで、心の火が消えてしまったかのようだ。
しかも、まだロクに英語が喋れないくせして、
死ぬ気で勉強に打ち込んでいない自分自身が腹立たしくて、
その「自己嫌悪」が原因で、集中力が更に続かなくなる、という悪循環を生んでいる。
・・・これはイカン!
今一度、気合を入れ直さなくてはいけない!
おい、コラ! さぼってねえで、勉強しやがれ!!!!
うおおおおおおおお、やるぞおおおお!!
投稿者 ユウキ : 23:02
2009年06月27日 死ぬ気で音読★2
ミミズの行進
英語の本を音読しての勉強中に、
「発音」や「意味」の分からない単語に遭遇したら、あなたならどうするだろうか?
・・・きっと、辞書を引いて「正しい発音」と「正しい意味」を調べるはずだ。
俺の場合は、その後で、
1、引いた単語の「定義」を、蛍光ペンでマークし、音読し、
「一度は辞書で引いた単語だよ!」という印を残す。
2、英語の本の、「分からなかった単語」の近くの余白部分に、
引いた事柄を、しっかりと書き留める。
という2つの事を欠かさないよう、常に心がけている。
ちょっと手間は掛かるけど、今のところ「この勉強方法」が
どうやら一番自分に合っているようなんだ。
何より、自分の愛する辞書がだんだんに
蛍光ペンの黄色に染まっていくのを見るのは、
実に気持ちがいいとは思わないかっ
・・・。
まあ、えーと、とにかく、、
俺はこれまで、この「辞書引きのプロセス」を
何千回、何万回と、繰り返しながら勉強してきた。
ところが俺には、とある「秘密の弱点」があって、
その弱点のせいで、この「プロセス」が、
どうしても、毎回、数秒間ずつ、遅れてしまっていたんだ。
実は俺は・・・、
英語で文字を書くスピードが、他の人と比べて格段に遅いのだ。
なーーんだそんな事か!・・・と、思われるかもしれない。
でも、たとえ一回につき数秒間の遅れであっても、
何万回も辞書を引いたら、その時間のロスは
積もり積もって、膨大なものになってしまう。
それに、限られた時間内で台本を読まなければならない時に、
もし「これ」が原因で「調べる作業」が1時間も遅れてしまったら・・・。
それは、俳優として、致命傷になりかねない。
・・・もしも、正せるのならば、正すべきなのだ!
でも、そもそもどうして「書くスピード」がそんなにも遅いのだろう・・・?
・・・実は、その「原因」はもう10年以上前から分かっていたんだ。
だからこそ余計に、俺はこの弱点を自分では認めたくなかった。
それは俺が 「 筆記体 」 を理解できないからなんだ。
は・・・?
「筆記体を理解できない」という意味が分からない。
っつーか、筆記体なんて、中学1年で勉強したでしょ?
君さ、もうアメリカに、9年間もいるんだろ?何してたの?
いやいやいや、さすがに筆記体くらい、・・・書けるでしょう!
ところがどっこい、駄目なのだ!
「読める」とか、「書ける」とか、そういうレベルの話ではないんだ。
俺は、このたった「1文字」が何なのか、それすらも分からない!
何これ。ナイキのロゴの失敗作?
ドラえもんの鼻から口にかけて?
ううう・・・。自分が馬鹿すぎて、本当に嫌になる。
脳ミソの代わりにウニでも入ってんじゃないか。
確かに、中学1年の時に、英語の授業で筆記体は習った。
・・・でも、その時に俺は、
「筆記体なんて、書けなくても大丈夫!
近年では、アメリカでも教えてないらしいよ!」
と、勉強しない事を、完全に正当化してしまっていたんだ!
・・・それから14年間というもの、
「筆記体なんて必要ない!」という理念のもとで、
本当に全く一切勉強せずに、ここまで来てしまった。
そして、今になって、その「幼稚な判断」が、
自業自得の「ツケ」となって自分に降りかかって来たというわけだ。
全ては自分のせいだ。分かってる。
俺が学校で真面目に勉強してさえいれば、
こんな事にはならなかったのだ。
・・・でも、一体どうすればいいのだろう。
どうしたら、この状況は改善されるのだろう。
もちろん、答えはシンプルだ。
原因が分かっているのだから、そこを叩けばいいのだ!
14年間も遅れてしまったけれど・・・、
「筆記体」を完全にマスターし、書くスピードを格段にあげる!!!!
これだっ!どう考えても、これがベストだ!
筆記体を、基礎からもう一度、しっかりと勉強しよう!!
よし。そうと決まれば、早速行動だ!
えーと、まずはこれまで筆記体を放ったらかしにしてきた
自分自身の無知と無能を恥じ入る所から始めよう。
・・・これまで筆記体をずっとなおざりにして来て、
ごめんなさい!!
ごめんなさい!!
ごめんなさい!!
ごめんなさい!!
ごめんなさい!!
ごめんなさいッ!!!
うむ、心に響く真摯な謝罪を済ませ、胸いっぱいに自己満足したところで、
さっそく勉強に取り掛かろう!
全部合わせて、608ページ。
よーし、筆記体、覚悟しろ。
ギッタギタにしてやるからなっ!!!
2009年06月29日 死ぬ気で音読★2
ほにゃほにゃ語
さあ、気合を入れて、「筆記体」を勉強しよう!
アメリカの小学2年生用の「筆記体の学習帳」を使い、
Aから順に一文字ずつ学んでいく。
・・・「お手本」を逐一確認しながら、ゆっくりと、慎重に。
まずは、基本をしっかりと抑えなきゃね。
・・・うむむ、しかし、これはどうして・・・、意外なほどに難しいぞ。
知ってるはずの単語でも、
筆記体でみると、全く違う単語に見えてしまう。
えーと、「P」の大文字って、次の文字に繋げていいんだっけ??
・・・あれ? でも、これじゃ、「R」になってしまう。
「m」と「n」と「u」と「v」と「w」の見分けがつかん!!
全部同じに見えるぞ!!!
うう、頭が痛くなってきた・・・。
文字が思い出せない時に、一々確認していたら手間が掛かるので、
いつでも簡単に確認できるよう、
練習帳の巻末に付いていた「筆記体の一覧表」をカッターで切り取った。
よーし、これで随分と楽になった。
汚れないように、梱包用のセロハンテープで補強して・・・と。 うむ。 完璧だ!
まだ、お手本を確認しながらでしか書くことができない。
・・・大丈夫。そのうちきっと慣れるさ。
よーし、頑張ろう。
投稿者 ユウキ : 23:45
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