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2009年03月09日 映画「ピンクパンサー2」
捨て身の一手
とある映画のプロモーション活動は、
一個人の俳優が、配給会社の方と直接連絡して協力体制を敷く、という、
あまり他に例を見ない事態となっている。
どうして、そんな事になったのか。
それは、日本の配給会社に勤めていた
「M君」の助言によるところが大きい。
俺 「M君、ちょっと相談したい事があるんだけど。」
M君「おお、どうしたの。」
俺 「あの、映画がさ、日本で30館での公開で、
・・・しかも、宮崎での公開が無いんだよね。」
M君「マジで?あらー。
それは、縮小公開だよ。」
俺 「・・・どうにかして、宮崎公開への道を開けないかな。」
M君「うーん、それならユウキ君自身が、
映画のプロモーションに参加したらどうかな。」
俺 「俺が? 俺じゃプロモーションにならないよ。」
M君「どうかな? 今そういうの、流行ってるから。」
俺 「でも、向こう側の方針と合わないかもしれないよ。
俺に、出て来て欲しくないのかもしれない。」
M君「どうして?」
俺 「とある日本向けの映画サイトで、
俺が写っていたスチール写真が全て除外されてる。
これは、俺に出て来て欲しくないからじゃないかな。」
M君「・・・いや、僕の経験から言って、それは違うと思うよ。
ただ、ユウキ君をどう扱ったらいいのか、それが分からないんだよ。」
俺 「と言うと・・・?」
M君「ユウキ君のようなケースは、これまで無かったんだよ。
日本で活動していない、日本生まれ、日本育ちの日本人俳優が、
メジャーなハリウッド映画にただ一人の日本人として、
メインキャストとして出演している、というケースが、これまで無かったんだよ。」
俺 「・・・でも、その確信が無いよ。
逆効果になったり、迷惑になったりしたら・・・、」
M君「直接電話して、きいてみるのがいいんじゃないかな。」
俺 「・・・配給会社の人に?・・・俺が?」
M君「うん。日本の配給会社の人って
基本的に、いっつも徹夜ばかりなんだ。
常に時間に追われているから、面倒くさい事は極力避ける。
『外国に住む俳優』を呼ぶとなると、
マネージャーやエージェントを介し、
英語で条件を詰めなきゃいけないから、凄く手間と予算が掛かる。
でも、そういった時間もお金も、彼らには無いんだ。
今回の公開規模から言って、予算は非常に限られているはずだよ。
だから、もしユウキ君がその『仲介』を飛び越えて、直接交渉すれば・・・、」
俺 「そしてそこで、俺が『予算を全て被る』事を宣言すれば・・・、」
M君「うん。絶対に配給の人は喜ぶと思うよ。
連絡する手間も予算も心配せずに、プロモーションが行えるわけだから。
もしかしたら、宮崎公開への道も開けるかもしれない。」
俺 「・・・分かった。連絡してみる。ありがとう。」
こうして、俺は一個人でありながら、
配給会社の方と直接連絡し、「予算を全て被る」事を宣言した。
・・・つまり、
飛行機代 → 自腹
ホテル代 → 自腹
取材費 → 一切タダ
という事だ。
全ては、宮崎での公開を実現するためだ。
俺はそれに向けて、全力で行動しようと思う。
投稿者 ユウキ : 23:17