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2008年07月22日 死ぬ気で音読★2
スカルパル
今日までの4週間は、今までの勉強で最高に辛かった。
・・・実は必死で、「医学」を勉強していたんだ。
俺は英語の「医学書」と「医学用語辞典」を前に、
寝ている時以外は、ほぼ机にかじり付いていた。
医者ってのは、本当に凄いな。
もしこれが「日本語」だったら、もうちょっと楽だったかもしれない。
「クランケ」、「カルテ」、「内出血」、「脳挫傷」、など、
一応、どこかで聞いた事があるからだ。
でもこれが「英語」になると、話が全く違う。
・・・というか、せめて英語であってくれれば、まだマシだった。
「出血」は、英語で「bleed(ブリード)」と言う。 これは簡単だ。
でも、これが「英語の医学用語」になると、
どういうわけか、「hemorrhage(ヘモリッジ)」となる。
・・・ヘモリッジ!? 聞いた事も無い。
医学用語辞典によれば、この「hemorrhage(ヘモリッジ)」というのは、
ギリシア語で「血、飛び出る」という意味らしい。
えーと、この「IV」ってのは・・・、
「intravenous(イントラ・ビーナス)」の略で・・・、「静脈内注入」か。
「D5W」ってのは、「dextrose 5% in water」の略で、
「dextrose」ってのは・・・「デキストロース」、「グルコース」、「ブドウ糖」か。
・・・この「hemopneumothorax(ヒーモ・ヌーモ・ソーラックス)」ってのは、
「hemo(血)とpneumo(空気)」がthorax(胸)だから、
胸に「血と空気」が溜まった状態か・・・。
こんな調子で、見た事も、聞いた事も無い単語が、ただ延々と続く。
朝から晩まで、丸ごと4週間、この状態が続いた。 ・・・これは地獄だ。
集めた資料は、約800ページ。
医療関係のテレビドラマも、片っ端から視聴し、メモを取った。
数千ページの医学書にも目を通し、ボロボロに疲れた。
頭だけじゃなく、身体も使う。
本物の「外科手術」のDVDと一緒に身体を動かし、しっかりと勉強する。
・・・もちろん、この苦行にはれっきとした理由がある。
「日本人俳優の可能性」を広げる為の、捨て身の勉強だ。
現時点で「日本人俳優には不可能」と思われている「医者役」を、
どーにかして「日本人俳優でも可能」に変えなければいけない。
今ここで頑張らなければ、多分一生頑張らないだろう。
・・・もしかしたら、まだ今の俺には不可能かもしれない。
でもいつかきっと、可能にしてみせる!絶対にだ。