« 2007年10月17日 | メイン | 2007年10月22日 »
2007年10月18日 映画「ピンクパンサー2」
サーカスは空に舞う
俺は今日、自分のコメディの「師匠」と、生まれて初めて会った。
俺がアメリカでコメディを目指すきっかけになったのは、
「師匠」が70年代にイギリスでやっていた、
コメディテレビシリーズを見たからだ。
その挑戦的で社会風刺の効いたコメディ番組を観た瞬間、
俺は頭を「16トンハンマー」で
思いきりぶっ叩かれたかのような衝撃を受けたんだ。
・・・何なんだ、この面白い人は!
それから・・・、俺は何度も何度も、
繰り返しそのコメディ番組を観続けた。
字幕を出して、セリフを1行ずつ止めて、
辞書を引いて意味を理解し、更にそこから技術を盗む。
俺の英語でのコメディは、大部分が彼の技術を盗んだものだ。
そこに子供の頃からやって来た、
「コメディ舞台劇」の要素を混ぜたの物が、自分流のコメディだ。
だから、この映画に参加できたのは、誰よりも「師匠」のおかげなんだ。
「技術を盗むって、それは素晴らしい事だ。
私自身、自分の昔の技術をたまに盗むんだよ。」
・・・コメディの天才が目の前に2人。
彼らの話す言葉は英語じゃない。
他の誰にも理解できない「コメディ語」で話している。
俺は・・・、ここに居れる事自体が光栄だ。
あと数日間、遠慮なく、盗んで、盗んで、盗みまくるつもりだ。
英語もロクに喋れないのに、英語でコメディをやる。
人生を賭けて、いつかは「師匠」を抜いてみせる。覚悟しろ!