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2007年07月03日 演劇・ミュージカル
うずしお
昨日は13時間連続リハーサル、
今日は平日なので、夜7時から夜中の1時までの6時間リハだった。
キャストも監督もボロボロだ。
監督のゲーリーは、本当に倒れそうになるほど努力している。
でも、肝心のプロダクションのスタッフがまともに動かない。
・・・招待制の試公演まであと2日なのに、
・小道具が半分以上無い
・セットが完成してない & まともに動かない & ショボい
どーしよーも無い。
キャストからは、もうグチとため息しか出ない。
「こんなの、人を呼べないよ。」
「これで金を取るの?本気で?」
「・・・やってらんない。」
「ここまで酷いプロダクションは、初めて見たわ。」
「もう、何やってんだか・・・」
中でもステージマネージャーが特に無能で、
本当に全く働かない。
「セットを、だれが、いつ、どこに動かすのか」
それを把握するのは彼の仕事なわけだが、
全くメモって無かったので、
キャストと監督は、大混乱に陥って12時間くらい無駄にした。
・・・12時間もあれば、何度 台本を通す事が出来ただろう。
もう、これ以上無駄に出来ないので、
自分でこういうリストを作った。
これをキャスト全員に配ったので、もう迷わずにすむ。
監督のゲーリー、頑張って!
雇われ監督のゲーリーは、本当に死ぬ気で頑張ってる。
・・・ただ、プロダクションのスタッフが働かないだけだ!
ふんがー
「だれが、どこで、どの小道具を使うか」
プロダクションはそれを事前に把握し、揃える必要がある。
・・・でも、彼らはキャストに
「大丈夫。心配いらない。きっと手配するから。」
と言い続け、3日前まで全く揃えようとしなかった!
それどころか、
リハーサル中にも関わらず、
ネットオークションで売り出した
野球選手の「サイン入り写真」を梱包してやがる。
ふ ざ け る な
・・・当然、こんな無能なスタッフが、
100個以上ある小道具を数日で揃えれるはずが無い。
おかげで、2日前にも関わらず、小道具は半分も揃って無い。
今になって、プロダクションに
計画性が全く無い事が判明したので、
キャストはみんな大わらわだ。
60~70年代のストーリーなので、
小道具を自分達で探そうにも、中々難しい。
俺も死ぬ気で頑張ってる。・・・というか、作っている。
「1973年の放送局NBCの取材用マイク」
<材料>
・流し台のアミ $1
・散水器 $1
・テレビのコード $1
・紙
<作り方>
1、あれこれして、くっつける
「1973年の放送局NBCの社員証」
<材料>
・紙
・クリップ
・時間
<作り方>
1、頑張る
・・・あと2日、自分で出来る事を精一杯頑張ろう。
他のキャストと監督のゲーリーの為に、そして自分の為に。
2007年07月07日 演劇・ミュージカル
ガレージセール
今日、いよいよミュージカルが一般公開日を迎える。
観に来るのは、$25の入場料を払った一般客だ。
失敗は許されない。
ミュージカルの出来はというと・・・あいかわらずだ。
なんとか形にはなったが、どう考えても$25の価値があるとは思えない。
ストーリーが難しいし、長いし・・・、
劇場内が暑いし・・・、
場面転換はゴチャゴチャだし・・・、
セットや演出がショボいし・・・、
客に土下座して謝りたい気分だ。
もうどうする事も出来ないので、
自分に出来るベストを尽くして来ようと思う。・・・はあ、気分が重い。
深呼吸
公演初日の準備をしていると、
オフィスの方から情報が入った。
「今日のチケット、ほぼ完売だって。」
・・・うげ。
本来なら喜ぶところだけど、
今回に限ってはプレッシャーにしかならない。
・・・残された時間はわずか。
早足で小道具や場面転換の最終チェックをする事にした。
今回の為に製作した、
「スタジオカメラ」もその中の一つだ。
TK-45というカメラをモデルに
ダンボールと紙で作ったんだけど、
限られた時間の中で作ったにしては、中々上手く出来たと思う。
最終チェックを済ませて
衣装に着替え始めると、
客席の方が騒がしくなって来た。
そっと幕の隙間から覗いてみると・・・、おお、いるいる。
ほとんどは中年のアメリカ人。
今まで見た事の無い客層だ。
・・・もう逃げられない。
自分達に与えられた役割の中で
ベストを尽くすしか無い。
キャスト一同で輪になって気合を入れ、
それぞれの配置に着いた。
・・・よし、やるか!
~~~
最後の歌を歌い終わった後、
俺は自分の目を疑った。
・・・スタンディング・オベーションじゃないか!
予想に反し、公演初日は大好評のまま幕を閉じた。
そしてその殆どは、キャストの頑張りによるものだ。
・・・手を抜いたプロダクションが調子に乗らないか心配だ。
公演はまだ始まったばかり。
明日は昼間の公演だ。頑張ろう!
2007年07月12日 演劇・ミュージカル
きりもみ
日曜日の公演も滞りなく済み、
このまま安定飛行で、
無事に6週間の日程を終えれると思ってた。
でも・・・、
このプロダクションの糞っぷりを
俺は少し甘く見すぎていた。
・・・なんと、昨日になって、
キャストが一人辞めてしまったんだ。
しかも、個人的な理由で。
・・・はぁ、なんなんだ、もう。
明日の公演、どうしろってんだ?
この人は、プロダクションの関係者だったんだけど、
メインキャストの一人と前々から仲が悪くて、
今週になって、それがとうとう爆発し、
「もう俺は出ない!!」
となったらしい。
メインキャストを困らせる為にそうしたのかもしれないが、
他の17人の事も少しは考えてくれ。
俺はもう、このプロダクションのあまりのアマチュアさに、呆れるしかない。
・・・たとえ一人欠けても、明日の公演日はやって来る。
幸か不幸か、代役の「リチャード」が急遽入り、
みんなで夜中までリハーサルを行った。
でも、1ヶ月以上掛けて覚えた動きを1日で覚えれるはずが無い。
セリフの間もボロボロになるだろう。
明日の金曜日の公演は・・・地獄が待っている。
思いきり恥をかいて来るか・・・。 はぁ・・・
2007年07月14日 演劇・ミュージカル
要チューニング
まずは、金曜日の公演から。
・・・抜けたキャストの代役として入った「リチャード」は
恐ろしいほどの才能を持っていて、
セリフや動きを、たった1日で覚えてしまった。
これで上手く行くかな・・・と、思ったけど、
今度は別の問題で崩壊した。
メインピアニストで音楽監督の「リチャード」が、
別のショーとの日程の兼ね合いで
1日だけ抜ける事になり、
代わりに「第2ピアニスト」が伴奏を担当する事になったんだ。
・・・音楽監督の「リチャード」が計4回ショーを抜ける事は
初めから分かっていたんだけど、
まさかそれが今日だったとは・・・
そして残念な事に、キャストは「第2ピアニスト」の彼と
殆どリハーサルをしてない。
当然、テンポがバラバラになり、
タイミングが合わず、
歌という歌が浮いてしまった。
・・・もう、仕方が無い。どーしようも無い。
そして、土曜日。
・・・今日こそは、
音楽監督の「リチャード」も戻り、
代役の「リチャード」も動きに慣れ、
久しぶりにまともなショーが出来る・・・・・・ハズだった。
・・・そう、まあ当然のように、 またも問題が発生したのです。
もういい加減にウンザリですね。うん、そうですね。
えーと、次の問題は・・・、なんだっけ。
・・・そうだ、「色々な物が、あるべき所に無い」という問題だ。
俺の小道具のメガネまでどっかに消えてるし。
今回のプロダクションには、
「小道具のリスト」も無ければ、
それをチェックする「係り」も存在しないので、
役者自身でそれぞれでチェックするしか無いんだけど、
役者は開演までの短い時間に、
・「小道具のチェック」
・「衣装のチェック」
・「セリフの最終チェック」
・「メイク」
・「ヘアメイク」
とバタバタしてるので、どうしても不備が出る。
すると、本番中に控え室で、
「・・・あれ?アタシのアレがココに無い!
アレが無いッ!どっかに無い?・・・なんで無い!?」
とパニック状態になる。
・・・まあ、無いものは無いので、
たとえそれが見つからなくても舞台上に出なきゃいけないんだけど。
舞台裏での混乱を除けば、
今日の舞台は比較的マシな方だったと思う。
+++
このミュージカルの批評がいくつか出たんだけど、
その全てがかなり厳しいものだ。
ショボいセットに対する酷評が痛い。
・・・本当にそんなにショボいの?
どれぐらいショボいか・・・、
それは自分の目で見た方が早いかもしれない・・・、 →写真集へ
・・・さあ、明日の公演も頑張ろう。
2007年07月25日 演劇・ミュージカル
180+90
先週の日曜日、ミュージカルの舞台に異変が起きた。
あまりにショッキングで、キャストはみんな言葉を失ったほどだ。
一体何が起こったのか。
・・・なんと、日曜日の舞台では、
「問題」が殆ど発生しなかったんだ!!!!!!!!
・・・これまでの7回の公演は、その全てで
何らかの致命的な問題が発生していた。
だから、もうキャスト内では
「問題が発生する事」が当たり前になってしまっていたんだ。
・・・だが日曜日の公演では、発生しなかった!
これは驚くべき事だ!
全ての歯車がかみ合い、ミュージカルのクオリティは一気に上昇した。
もしもこれが公演初日だったなら・・・、
あそこまで酷い批評を貰う事も無かったかもしれない。
さあ、あと残りは9回だ。
この調子でガンガン行こう!
2007年07月27日 映画「ピンクパンサー2」
ヘビと踊ろう!
「とある映画」のオーディションを受けた。
この映画は本部がニューヨークにあるので、
俺はビデオオーディションという形で参加した。
渡された台本を最大限に分析し、
衣装と小道具を揃え、
自分としては万全の体制でオーディションにのぞんだ。
・・・すると、今日、
トップのキャスティングディレクターから
マネージャーに直接、電話があった。
「本当に素晴らしかった。是非とも彼をキャストしたい。」
耳を疑った。信じられなかった。
・・・だってこの映画には、俺の「憧れの人」が出演するんだ。
彼のコメディの技術を盗もうと、
何度同じビデオを観た事か。
その「雲の上の人」と同じシーンで演技をするなんて・・・、考えられない!
うぉおおお!!
撮影まで、現在の予定ではあと3週間くらいらしい。
・・・全てを賭けて頑張ろう。
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