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2005年09月01日 オーディション
イチバーン
今日はガソリンスタンドのチェーン"Arco"の
CMオーディションのコールバック(2次選考)へ行って来た。
やる事は基本的に一緒で、俺は寿司職人の弟子を演じた。
会場に置いてあった名前のリストを見た所、
コールバックでもざっと見て100人以上参加している事が分かった。
競争率激しいなぁ・・・
投稿者 ユウキ : 23:01 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月02日
空を飛べ
3年来の親友であったミノル君が日本に帰国する事になり、
彼の家でお別れパーティーをする事になった。
俺はミノル君の要望に合わせ、チキン南蛮を大量に作って行った。
料理が入った容器を助手席に乗せミノル君の家へ車を走らせたわけだが、
気付かぬうちにタレが漏れ、助手席に大きなシミを作ってしまった。
チキン南蛮の方は大好評!
ミノル君が作った麻婆豆腐もかなり美味かった。
ミノル君、3年間ありがとう!
日本でも夢に向かって頑張って!
投稿者 ユウキ : 23:06 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月03日 CM
二度縫い
今日は「秘密のCM」の撮影初日だ。
俺の集合時間は朝の4時半。
3時半に起きて準備に取り掛かった。
外はまだ夜の闇。
明け方なので空気も冷え冷えとしていて重かった。
集合場所に着くとそこで別の撮影スタッフと合流して
3人で撮影場所へと車を走らせた。
撮影場所に集まったスタッフは全部で6人。
この6人と出演者が今回のCMを作り上げていく事になる。
スタッフが打ち合わせをしている間、俺は車の中で震えていた。
・・・上着を持ってくれば良かった・・・
・・・まさかこんなに寒いとは・・・
このCM3は3部構成になっている。
俺の役の誕生が描かれた「第1話」
俺の役の活躍が描かれた「第2話」
俺の役の凋落が描かれた「最終話」
本当は「1話と2話」、「2話と最終話」の間には
多くのエピソードがあるらしいのだが、
今回は「実験撮影」という事もあって、それらのエピソードはカットするらしい。
今日撮影するのは第1話の後半部分。
撮影場所の「荒野」で、俺はギターを掻き鳴らして頑張った。
・・・いや、実際には弾けないので「掻き鳴らすふり」か・・・
後から音楽と歌を別々に収録して映像に被せる予定だ。
さて、俺がとあるシーンで岩場を歩いていた時、
地面に落ちていた木切れを踏んだら違和感があった。
・・・ん?と思って足を持ち上げると、木切れが靴にくっついている。
ゆっくり木切れを靴から離すと、・・・・・・さびた釘が姿を現した。
釘は靴底を貫通し、俺の足裏にまで達していた。
・・・やっべぇぇえ!
スタッフも事態を理解し、慌てている。
俺 「・・・とりあえず、このシーンの撮影を先に終わらせよう。」
俺はそう言って自分のスタート位置に着いた。
それを見たスタッフも急いで受け持ちの場所へ戻った。
シーンの撮影が終了と同時に靴を脱いで患部を確認する。
幸い傷は浅かった。出血も殆ど無い。
・・・だが、ここで心配すべきは「破傷風(はしょうふ)」だ。
早期に発症すると高確率で死に至る恐ろしい感染症だ。
俺が最後に予防接種を受けたのはいつだったか、・・・思い出せない。
とりあえず今は消毒・洗浄などの応急処置を済ませ、
後で夜間病院に連れて行って貰う事になった。
・・・撮影初日の最後のシーンの撮影が終わった時、
太陽はもうその姿を地平線に隠そうとしていた。
俺と撮影スタッフは現場を後にして、監督の家に一度集合した。
それから、2人のスタッフが俺を夜間病院に連れて行ってくれた。
病院で俺はゆうに4センチはあろうかという注射針を腕にぶっ射された。
これから1週間の間は、自分の身体の状態に最大限の注意を払わねば。
口が開け難くなったりしたら要注意だ。
夜間病院を後にして、監督の家へと戻った。
そこで明日の撮影の打ち合わせだ。
明日の集合時間は朝の4時。
今が真夜中なので・・・あと3時間くらいしか寝れないのか。
・・・頑張るぞ!
投稿者 ユウキ : 23:55 | コメント (3) | トラックバック
2005年09月04日 CM
濃密な24時間
「秘密のCM」撮影の2日目
俺は早朝3時半に目を覚ました。
寝付いてから2時間ちょっとしか経ってないので寝足りない。
でも集合時間が4時なので、もう家を出なきゃ。
4時に俺の家の近くに住むスタッフの所に集合し、
そこからそのスタッフに今日の撮影現場へと送って貰った。
撮影場所に到着しスタッフが機材をセットアップするまでの数時間、
俺は車の後部座席で持参した毛布に包まって熟睡していた。
起きたらやっとさっぱりした。これで今日も思い切り演技ができる!
今日の撮影場所はラグナビーチ。
海岸で「俺の役の誕生シーン」と「俺の役の消滅シーン」を撮る予定だ。
日曜日という事もあって、
現場にはシュノーケルを装備したスキューバー達が大勢いた。
彼等の好奇の眼差しの中、俺は思い切り演じた。
監督はかなりの省エネ家で、ほぼ2テイクで撮る。
なので時に見ている俺がヒヤヒヤさせられる事もある。
・・・それ、後で編集で繋がらないんじゃない?
実は撮影スタッフよりも俺の方が現場を数多く踏んでたりする。
彼等はプロダクションとしてはこれが初めての撮影だし、
いつもは会社員なので、撮影のプロでは無い。
自分達の未熟な部分を認めた上で、
これから多くの経験を積んで色々な事を学んでいくんだ。
お昼を少し過ぎたところで海岸のシーンの撮影は終わり、
撮影スタッフは車に乗り込んで次の撮影場所へと向かった。
次はロングビーチにある工場だ。
到着&機材セットアップまでの間、
俺はまた車の後部座席で寝ていた。
ここでは、俺が放浪しているシーンを撮影した。
ここ以外にも多くの場所で放浪しているシーンを撮影し、
それらをお互いにモーフィング(フェードイン)する事によって
一つの大きなシーンを作る予定なんだ。
テーマソングもここで流れるので、とても重要なシーンだ。
初めての事なのでセットアップに手間取り、
工場を後にしたのは午後4時だった。
次の撮影場所はレドンドビーチにある遊歩道だ。
ここでも放浪のシーンを撮る予定なのだが・・・大きな問題が。
地面が舗装されていないので、
台車代わり使っていた車椅子が滑らかに動いてくれない。
・・・同時にカメラも揺れて、映像は酷い事になってしまう。
急遽スタッフ一同が木切れを組み合わせてレールを作る事になった。
俺も率先して働いた。急がないと、陽が沈む・・・!
なんとかレールは完成したけど、太陽はもうすっかり傾いてしまった。
しかも運悪く、モロに逆光だ。
とりあえずシーンを撮影した。
上手く撮れてるといいけど・・・
今日の撮影はここまで。
スタッフの一人の家に集合し、
今日と昨日の撮影で撮った未編集のフィルムを鑑賞した。
・・・中々良い感じだ!
ただ、最後の遊歩道のシーンは逆光で酷い事になっていた。
これはどう考えても使えない。
再撮影、もしくは代わりのシーンを撮影する事になると思う。
明日の集合時間は朝の6時。
よっしゃ!今日はそれなりに眠れるぞ!
明日も全力で行こう!
投稿者 ユウキ : 23:41 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月05日 CM
「一発OK」、プロの響き!
「秘密のCM」撮影の3日目だ。
今日の集合時間は午前6時なので、比較的ゆっくり寝る事ができた。
まずはコリアンタウンの近くにあるビル街で「放浪」のシーンを撮影した。
朝一番の撮影だったので少し眠かったが全力を尽くした。
そこでの撮影が済むと、一度スタッフの家に戻って昼食を取った。
午後からの撮影はLACC(ロサンゼルス市立大学)で行われた。
特殊効果の撮影をする為のセットアップに手間取り、
撮影が始まったのは午後3時を過ぎた頃だった。
・・・太陽が建物の後ろに身を隠す前に、どうしても撮り終えなければいけない!
・・・時間との戦いだ。
俺は、とにかくNGを出さないように頑張った。
そして・・・なんとかギリギリで必要なシーンを撮り終えた。
・・・危なかった。あと10分遅れてたらヤバかった。
まだ来週の日曜日にグリーンスクリーン(ブルースクリーン)を使った
特殊撮影が残っているけど、とりあえずメインのシーンの撮影は終わりだ。
スタッフの家に集合すると、ピザを取り寄せて打ち上げをした。
さあ・・・、明日からは学校だっ! ・・・・・あぁ。
投稿者 ユウキ : 23:57 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月06日 演技全般
バリバリぶるぶる
インターネットでのオーディション応募用のヘッドショット(顔写真)に、
新たな1枚が加わった。
これがそのヘッドショットだ。
・・・。
・・・さて、
・・・うむ。
・・・ほほう。
・・・どうだろう。
・・・どうだろうか・・・!
・・・なにか、
・・・なにか、変じゃない?
・・・そう?
・・・何かが・・・おかしい。
さて、どうだろう。
「何かがおかしい」と感じる人、そうでない人。
・・・感じる人は・・・きっと鋭い目を持っているんだろう。
見た人が違和感を感じるのは、ある意味当然だ。
何故なら本来こんなヘッドショットは「存在」してないんだから。
~~~~
~~~~
~~~~
・・・その通り!
俺は昔のヘッドショットを「リサイクル」したんだ!
流石に・・・バレるかな・・・?
かと言って、プロにまた撮って貰ったらお金が掛かるし・・・
一時凌ぎとしては悪く無い出来のような気がする。
しかし、髪型が変わるだけで印象まで随分と違って見える。
・・・ついでなので、色々とシミュレートしてしてみようか。
うん。似合わない。こりゃぁ徹底的に似合わない!
あり得ないね。
顔が人2倍濃いから尚更滑稽に見える。
・・・おや?これは中々どーして。
俺はヒゲもじゃの方がいいのかね。
やり過ぎだ。
ズレてる。
手に持ってる。
動いてる。
・・・最近の俳優が「デジタル」でヘッドショットを撮る事に拘る理由が
なんとかくお分かり頂けただろうか。あんだ、また恐ろしいねー、うひゃー
投稿者 ユウキ : 23:46 | コメント (4) | トラックバック
2005年09月11日 CM
緑の中で微笑む
「秘密のCM」の撮影はまだ終わらない。
今日は「グリーンスクリーン(緑のスクリーン)」を使った合成映像の撮影だ。
「放浪」のシーンは実写版と合成版を作っておいて、
編集の出来具合によってより良い方を選ぶ事になってるんだ。
手作り撮影なので、グリーンスクリーンもスタッフが作る。
ホームセンターで購入したプラスチックパイプの枠の中に、
緑の蛍光色の毛布をシワができないように張っていく。
小1時間のうちに、立派な「グリーンスクリーン」が完成した。
あとはその前で俺が歩くだけなのだが・・・、これが問題だ。
移動できるスペースがもの凄く限られてるので「その場足踏み」しかできない。
俺の「放浪中」の表情は常に「輝く笑顔」なんだけど、
撮影で2時間ずっと笑ってたら顔の筋肉がつった。
・・・心配だ。映像として「嘘っぽく」なってなければいいけど・・・
投稿者 ユウキ : 23:59 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月15日 CM
心構えっ!
嬉しいニュースだ!
8月27日にオーディションに参加した「サムライのCM」を・・・取った!
エージェントの「マイク」から電話があった時は飛び上がってしまった。
俺は「その他大勢」の侍かもしれないけど、
日本で放映されるらしいので、頑張りたいと思う。
撮影日は27日。よーし今からヒゲを伸ばそう!
投稿者 ユウキ : 23:11 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月17日 オーディション
インから側溝を利用しろ!
いつものように朝のコールドリーディング(台本読み)の練習をしていたら、
俺のエージェントの「マイク」のアシスタントを務める
「モーリーン」から電話が掛かって来た。
「ユウキ、またまた良いニュースがあるのよ!」
・・ええ!?
CMゲットに続いて、これ以上何があるっていうんだ・・・!
そんな事を言われたら、俺の期待だって膨らんでしまうじゃないか!
「・・・良いニュースってのは、オーディションなの!」
オーディションか!
でも、オーディションでそこまでエキサイトしなくても・・・
「ユウキの受けるオーディションの映画のタイトルは・・・
"THE FAST AND THE FURIOUS 3" よ!
(邦題:ワイルドスピード3) 」
・・・!!
きたあああああああああああああああああ
「あなたの受ける役はモリモト。
18~22歳が演じる「高校生」の役なんだけど・・・あなたならできるわよね!
期日は来週の月曜日よ。 ・・・頑張って!」
うおおおおおお チャンスが来たぁあああ
・・・しかし待てよ。
・・・冷静に考えて、俺って「高校生」に見えないだろ。
高校時代ですら高校生に見られて無かったのに・・・
・・・まあ今更どうしようも無い。
俺は全力を尽くすまでだ・・・!
さぁて、頭文字D(イニシャルD)の中古本でも探しに行くか・・・
投稿者 ユウキ : 23:13 | コメント (8) | トラックバック
2005年09月18日 CM
割れたガラスの声
今日は「秘密のCM」の歌のレコーディングに参加した。
スタッフの家のリビングルームにマイクを設置して仮設の収録スタジオを作り、
歌詞の書かれた紙を柱に貼り付け、それを目で追いながら歌った。
俺が歌う曲は3曲
・テーマソング
・ガソリンの歌
・炭酸飲料の歌
一応、キャラ上では「歌手」なもんで・・・
俺なりに頑張ってはみたけれど、「テーマソング」がどうしても歌えない。
実はこの「テーマソング」には元々日本語版があり、
それを歌ってるのは日本でも超有名なプロシンガーの方なんだ。
彼のガラスのように透き通った高音を俺が出すのは・・・無理だ。
頑張りすぎて喉を痛め、ますます高音が出なくなった。こりゃ駄目だ・・・
とりあえずテーマソングの収録はまた今度という事に。
なんとも情けない・・・
投稿者 ユウキ : 23:31 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月19日 オーディション
ベリーオールド・ボーイ
さぁ、今日は気合を入れなければ!
何故って、そりゃぁもちろん・・・
映画「ワイルドスピード3」
のオーディションがあるからですよ!!
俺が演ずるのは「モリモト」。高校生だ。
・・・はい、分かってます。
高校生に見えないのは千も承知してます。
・・・でも、行くからにはやっぱりベストを尽くしたいのです!
~~~~
さて、この「モリモト」という役だが、
エージェントから送られて来たオーディション情報には
「モリモト Revise」と書かれていた。
話によれば、「Revise」という単語が付いてる時は、
「この役に誰かが一度キャストされたが、差し戻された」
という事を意味しているらしい。
どうして一度決まった物が「差し戻された」のだろう・・・?
・・・今の俺にその理由を知る術は・・・まず無い。
~~~~
オーディション会場は「フィン&ヒラー・キャスティング」のオフィスだった。
まずはサインインをして、自分の名前が呼ばれるのを待った。
・・・台本は昨日のうちから目を通してある。
何も恐れる事は無いはずだ。
やがて名前が呼ばれ、俺はオーディション室内へと通された。
室内にはキャスティングディレクターと、アシスタントの女性が居た。
室内に入った時にはビデオカメラは既に回っていて、
「録画開始」の合図によって俳優を緊張させないよう気を配ってあった。
アシスタントの女性をパートナーにして、全部で3つのシーンを演じた。
自分では意外と上手くいったつもりだ・・・!
・・・でも、高校生には・・・・・見えたかなぁ・・・・
投稿者 ユウキ : 23:34 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月20日 オーディション
アビラ、ブロンブリラス
今日はMovieTickets.comのCMのオーディションだ。
会場に着いてサインインを済ませると、台本に目を通す。
俺のキャラクターは「宇宙人」で、覚えなければならないセリフは
「地球の遅れた技術では、どうにも調べようが無かったんだ。」
の1行だけだ。
やがて、3人一組でオーディション室内へと通された。
「やぁ、オーディションに来てくれてありがとう。
では早速、覚えたセリフを「宇宙語」で喋って下さい。」
・・・は?
咄嗟の事にポカンする3人。宇宙語って・・・?
「宇宙語は自分で作って頂いて構いません。
・・・それではいきましょう!」
ワケが分からぬままシーンが始まった。
俺も覚悟を決めて、即興で作った「宇宙語」でセリフを喋った。
俺「アベロブレバビロンブロロベ、ボルボンビラン・・・」
(地球の遅れた技術では、どうにも調べようが無かったんだ。)
この即興の宇宙語がキャスティング・ディレクターに大ヒット!
大爆笑させる事ができた。
かなりの好感触だ。
コールバック(2次選考)には呼んで貰えるかな・・・?
・・・こんな奇抜なオーディションも、たまにはいいね!
投稿者 ユウキ : 23:35 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月21日 CM
心構え、面構え
「サムライのCM」の製作プロダクションから連絡があり、
来週の撮影まで髪とヒゲを伸ばしっ放しにするよう、念を押された。
俺はヒゲが伸びるのが結構早いので、1週間あればかなりの無精ヒゲになる。
・・・仕事の為だ。喜んで伸ばそうじゃないか!
撮影は来週の火曜と水曜らしい。
日本の撮影風景を知る絶好のチャンスだ。少し楽しみになって来た・・・
投稿者 ユウキ : 23:37 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月23日 オーディション
髭青年
今日は「HP(ヒューレット・パッカーズ)」のCMのオーディションだ。
俺が演じるのは「18-22の爽やかな学生」なんだけど、問題が一つ。
「サムライのCM」の為に俺は今、中途半端なヒゲヅラになっているんだ・・・
全然「爽やか」に見えない。
・・・仕方が無いさ。仕事の為だ。
一応やるだけやってみたけど、どうだろねぇ・・・
投稿者 ユウキ : 23:36 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月24日 CM
日々強くなる魂
今日は俺の24回目の誕生日だ!
・・・なんともう24歳!早いなー!
祝いたいのは山々だけど・・・仕事だ!
先週先送りにした「秘密のCM」の
テーマソングの再収録に参加しなければいけない。
前回は高音部分を大きな声で歌おうとして失敗した。
今回はその失敗を生かし「小さな声で、柔らかく」歌った。
するとどうだろう・・・!
前回あんなに苦労した高音部分が楽に歌えるじゃないか!
・・・うん、調子いいぞ!
多分、この24歳の1年間で俺の人生全てが決まる。
無駄にはするわけにはいかない!
全力で走ってみせる。見ていて欲しい!
投稿者 ユウキ : 23:38 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月25日 演劇・ミュージカル
音楽男とネコ男
俺のミュージカルの先生であるロウリが
主役を演じるミュージカル「ミュージックマン」を観に行って来た。
場所はバーバンクにある、とある学校の講堂。
・・・いやぁ、流石は我が師!
堂々たる演技ぶりだ。
オペラで鍛えた彼女の声は限界点を楽に越え、
吹き抜ける風のようにどこまでも際限無く伸びて行く。
・・・俺も頑張って、いつの日か「一流」にならなければ。
彼女のミュージカルを観た後、
タイ料理のレストランへクラスメイト達と出掛け
そこで今期に俺達5人が演じるミュージカルの曲目や台本構成を話し合った。
・・・舞台は非常停止したエレベータの中。
俺の役柄は・・・「ネコ男」・・・になる予定だ。
よし。頑張ろう!
投稿者 ユウキ : 23:39 | コメント (0) | トラックバック
2005年09月26日 オーディション
アビラ、ウンブレ、ボヌス
エージェントのマイクから電話が入った。
「ユウキ、2つのオーディションだ!
一つ目は「アイク」のオーディションで時間は今日の12時半。
君が演じるのはナイトクラブにたむろする若者だ。
・・・2つ目は、例の「宇宙人」のオーディションのコールバック(2次選考)だ。
場所は前回と同じで時間は午後3時。頑張ってくれ!」
おお!宇宙人のコールバックが来た!
・・・どうやら俺の宇宙語はキャスティング・ディレクターに認められたようだ。
一次オーディションはキャスティング・ディレクターが
「この俳優を監督やプロデューサーに見せても大丈夫かな・・・?」
という基準で見ている場合が多いように思う。
その御眼鏡にかなった人が、監督やプロデューサーの前で行われる
2次オーディションに参加できるってわけだ。
そこからは先は「マッチングゲーム」だと言われている。
・演技力
・身体的特徴
・カッコよさ、可愛さ
・どの俳優が商品に合うか。
・パートナーとの組み合わせはどうか。
・知名度
・過去の演技歴
・プロデューサー、監督の趣味・好意
それらを考慮した上で、
コールバック(2次選考)に呼ばれた何十人もの俳優の中から
「一番良い」判断された最後の一人・・・・・・たった一人だけが役を取る。
それがオーディションだ。
俺は宇宙人のオーディションで
キャスティング・ディレクターを納得させる事ができた。
後は「マッチングゲーム」に参加し、
監督とプロデューサーにベストを見せるだけだ!
・・・おっとその前に、「アイク」のオーディションだったっけ。
俺はクラブ系の洋服に着替えると、オーディション会場へと向かった。
サインインを済ませ待合室で待っていると、俺の名が呼ばれた。
これはプリント(印刷物)のオーディションなので、
ブルースクリーンの前で写真を撮らせて欲しいとの事だった。
・・・いくらクラブ系の洋服に着飾っても、今の俺はヒゲ面だ。
90%くらいの確立で駄目のような気がする。
別に端正な顔立ちをしているわけでも無いしなぁ・・・
・・・いいさ。本命は「宇宙人」だ!
黒色のピッタリとした長袖シャツと長ズボンに着替え、
俺は「宇宙人」の会場へと向かった。
キャスティング・ディレクターに挨拶した後でサインインを済ませ、
自分の名が呼ばれるのを待った。
程なくして俺の名が呼ばれたわけだが、様子が少し変だ。
「困ったな、宇宙人が足りない・・・」
・・・宇宙人が足りない・・・?
このオーディションは3人一組で行われていた。
「宇宙人役(男)、宇宙人役(女)、青年役」の3人だ。
見渡すと、青年役の俳優が何人も順番待しているのに対し、
宇宙人役は俺を含めて2人しか居ない。
・・・なるほど。宇宙人役を演ずる俳優が足りないわけか。
俺は一歩前に進み出た。
「予定は開いているので、遠慮無く僕を使って下さい。」
それを聞いて、もう一人の宇宙人役の俳優(男)も進み出た。
「僕も開いてます。どうぞ気にせず使って下さい。」
キャスティング・ディレクターはそれを聞いて安心したようだ。
「きみたち、助かるよ。ではそうするとしよう。」
こうして俺達2人は分担して「宇宙人(男)」「宇宙人(女)」を演ずる事になった。
・・・両方男だけど。
オーディション室内には、監督、プロデューサー、そしてスタッフが2人居た。
キャスティング・ディレクターはカメラ撮影を担当している。
監督「やぁ、来てくれてありがとう。宇宙人役の2人も恩に着るよ。
まずは・・・そうだな、ユウキが女役をやってくれ。」
こうして俺が宇宙人(女)を演じてシーンは始まった。
前回と同じで「宇宙語」は全て即興だ。
宇宙女「パンピラ、ピン!ポルレペルレロンポピン、プルプペポミン!
ペルルレロ、プリポンプルゥ!」
宇宙男「ア・・・ゥン、グァ、オ、ェン、、」
宇宙女「パン、ピリピァ!」
監督、プロデューサーは大爆笑。
監督「いやぁ、素晴らしい!素晴らしい!君達やるね!
じゃ、交代してみようか!」
宇宙女「ァ、ビン、ォヌゥ、ェグッ!」
宇宙男「アブル、エベラボヌン、ボリボルブメラ、バビン・・・」
宇宙女「アッ、オゥ、ェギ!」
台本的には全く同じセリフを言ってるハズなのだが、
それぞれに「宇宙語」が違うから全く違うシーンになる。
監督やプロデューサーはまたも大爆笑!
監督「君達いいねぇ!いいコンビだ!
ユウキ、君を宇宙女役で使えないのが残念だよ!はっはっは!」
ウケまくってる。
・・・それから俺ともう一人の宇宙人役は、余っている「青年役」の人達の為に
10回くらい交代しながら宇宙人役を演じた。
俺は「マッチングゲーム」で何位に着ける事ができただろうか・・・?
・・・2位くらいかな? ・・・でも2位じゃ駄目なんだ!
闘いはまだまだ続く。
2005年09月27日 CM
ハッハッハ、ヒャーッハー!
今日はいよいよ例の「サムライのCM」の撮影日だ!
集合時間が午前11時。
家から車を走らせる事40分。
118フリーウェイを降りて、ヘビのようにくねった山道を上る。
やがて撮影場所へと続く私道への入口ゲートが現れた。
ゲートを越えて私道に入ると、急に路面が悪くなった。
何年も舗装されて無いであろうアスファルトは穴だらけでボコボコだ。
しまった・・・
車の右前輪のタイヤが痛んでいるのをすっかり忘れていた。
金が勿体無くて、交換してないんだった・・・
こんな車1台分しか路幅が無いような山道でパンクでもしたら逃げ場が無い。
俺は右前輪の負担が極力軽くなるよう
細心の注意を払って穴ボコ山道を上った。
撮影場所はだだっ広い荒野のど真ん中だった。
ススキのような金色の枯れた草原の真っ只中に
移動式のメリーゴーランドがどっかと腰を据えている。不思議な光景だ。
日本人のエキストラは全部で20人。
日本から来ている主役級の方々は8人。
エキストラはそれぞれA、Bの2つに分類されていて、
Aが主要エキストラという位置付けになっているようだった。
ちなみに俺の所には「A穴」と書かれていた。
これは「矢が刺さってるA」という意味らしい。
衣装の人に言われるまま、黒い甲冑に身を包む。
甲冑には赤と黒の2種類があって、固い樹脂で出来ていた。
見た目からは樹脂だと全く分からない。素晴らしい完成度だ。
聞けば、映画「ラストサムライ」で使われた甲冑を
ワーナーブロススタジオから借りて来た物らしい。
・・・なるほど。道理で本格的なわけだ。
スタッフやエキストラにも、ラストサムライに携わった人が大勢居た。
だが、何よりも俺を驚かせたのは・・・
ユウキ「・・・・!!
F・・・・、Fさんじゃないですか!!」
なんと、そこに居たのは、
「ラストサムライ」で主役級を演じた「F」さんだったのだ!
Fさん「おお、あん時の!」
Fさんとは「ラストサムライ」の撮影で出会った。
彼は俺と同じ大のアイスクリーム好きで、
2人で撮影所のアイスクリームについて熱く語りあったんだ。
・・・なるほど。
日本から来る大物俳優とは・・・Fさんの事だったんだ!
Fさんに再会し、俄然やる気が出て来た。
この撮影に参加出来て本当に良かった。
俺は甲冑に身を包むとメイクを済ませ、
・・・後はひたすら撮影が始まるのを待った。
~~~~
撮影が始まったのは、日が暮れる1時間前の午後5時頃だった。
俺達エキストラ20人はゾロゾロとメリーゴーランドへ歩いて行った。
スタッフの指示に従って、それぞれ受け持ちの木馬に座る。
俺には・・・コーヒーカップがあてがわれた。
メリーゴーランドにコーヒーカップ・・・!?初めて見た。
コーヒーカップで俺の反対側に座るのは日本からいらっしゃったIさんだ。
「えー皆さん、日が地平線に近づいたら撮影を始めまーす!
撮影では・・・馬鹿騒ぎをして下さい!
とにかくオーバーに!とにかく楽しそうに!
ハイタッチしてもいいですし、抱き合ってもいいです!
ヒャッホーって叫んでもOKです!
メリーゴーランドを子供に戻ったかのように限界まで楽しんで下さい!
では、リハーサルを始めまーす!
メリーゴーランドを回してくださーい!」
メリーゴーランドが回りだした。
総勢28人のサムライ達は
まるで天地が引っくり返ったかのようなどんちゃん騒ぎを演じた。
ガッハッハと笑うのは当然として、
万歳をしたり、ハイタッチしたり、
木馬から立ち上がって踊ってる人もいる。
俺も負けじとコーヒーカップのIさんと大騒ぎ。
右手→左手→両手の順番でハイタッチをし、
とにかくオーバーに笑い転げた。
「はーい、オッケーでーす!
メリーゴーランド止めてくださーい!」
メリーゴーランドが止まった。
・・・そういえばこのCMって、一体何のCMなんだろう?
「サムライのCM」としか聞いてないから、詳細が分からない。
他の人に聞いたところ、「パチンコ平和」のCMだと分かった。
・・・ああ、なるほど!
俺は膝を叩いた。
「戦(いくさ)よりも「平和」に行こう」 ってコンセプトなのか・・・!多分。
道理でメリーゴーランドの前に合戦場が広がってるわけだ。
「リハーサル、もう一度行きまーす!
メリーゴーランドを回してくださーい!」
メリーゴランドがまた回りだした。
サムライ達はまたも喧喧囂囂(けんけんごうごう)の馬鹿騒ぎ!
「はーい、オッケーでーす!
メリーゴーランド、止めてくださーい!」
メリーゴーランドが止まった。
・・・うぅ、これ、キツイぞ。
俺のコーヒーカップはメリーゴーランドが回ってる間も回っている。
当然俺とIさんの2人は2重に回される事になる。
三半規管は・・・もうグラグラだ。
「はーい、もう一度行きまーす!
メリーゴーランド回してくださーい!」
メリーゴーランドが三たび回りだした。
・・・うう、頑張ろう。笑顔だ!笑顔!
俺とIさんは撮影が終わる9時まで延々と笑顔で回り続けた。
ああ、まだ地面が回っている。
目を閉じると世界が回っている。
笑いすぎて筋肉痛になった表情筋を労わりながら、
明日の撮影に備えるため、俺は回転する世界で眠りについた。
投稿者 ユウキ : 23:41 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月28日 CM
笑顔が回る!回る!回る!
さぁ「平和パチンコ」CM撮影の2日目だ。
集合時間は昨日と同じく11時だったんだけど、
朝早く電話が掛かって来て、集合場所の変更を言い渡された。
新しい集合場所は118番のフリーウェイを
一つ手前の出口で降りた所にあるモール。
・・・どうしてモールが集合場所なんだろう?
不思議に思いながら集合場所へと向かった。
・・・集合場所のカフェでスタッフに聞いた話では、
撮影場所の近くで大規模な山火事があったらしい。
それで消防局の許可が下りるまで誰も山に上る事が出来ないとの事。
「・・・エキストラの皆さん、
どうやら撮影許可が下りたようなので、ロケ地へ向かって下さい。」
言われるまま車に乗ってフリーウェイを一区間走らせた。
フリーウェイを下りると、そこは数十台の車でごった返していた。
撮影用のトレーラーから撮影スタッフまで、
みーんな警察の足止めを喰らっている。
ノロノロと山道を上り、撮影場所に着いたのは・・・午後1時だった。
・・・さぁ、やっと着いた。
俺は昨日と同じ黒い甲冑に身を包んで、撮影が始まるのを待った。
今日参加しているエキストラは9人。
昨日の約半分だ。
今日は日本から来ている主役級の方々のアップのシーンを撮影するそうなので、
昨日ほどのエキストラは必要無いんだろう。
・・・昨日はコーヒーカップで嫌というほど回された俺だが、
今日はコーヒーカップのすぐ後ろに位置する木馬があてがわれた。
俺の代わりにコーヒーカップに乗るのは日本から来た主役級の方だ。
木馬の乗り心地は・・・固かった。
5~10分ならいいかもしれないけど、
1~2時間となると結構キツい。
どうやらケツが痛むのは俺だけじゃないらしく、
みんな少しづつ微妙に位置をズラして痛みを誤魔化しているようだ。
後は・・・昨日と同じく大騒ぎ!馬鹿騒ぎ!
目の前でグルグル回るコーヒーカップを見ながら、
口を大きく開け、ネジがぶっ飛んだ人形のように笑い転げた。
ハーッハッハッハ!さっすがは大将!やりますなぁー!
ハーッハッハッハッハッハッハッハッハ!ハーハッハッハー!
ウハーッハッハッハー!ヒャー!
撮影が終わったのは午後7時半。
・・・流石に疲れた。ノドもケツもジンジンする。
これだけ頑張って、完成品に映って無かったら虚しい。
やっぱ主役級が取れるように頑張らなきゃな。
2005年09月29日 声のお仕事
豊かな大地に芽生えた不幸
電話が鳴った。
「どうもいつもお世話になっております。日本語放送のUTBです。」
時計を見ると、夜の8時だ。
こんな時間に一体どうしたんだろう?
「実はどうしても早急に仕上げないといけないCMがあって、
松崎さんに声をお願いしたいのですが・・・」
「今からですか?」
「・・・はい。10時くらいからお願いできますでしょうか・・・」
「わっかりました。10時ですね!」
・・・夜の8時に仕事が入った!
日本の業界の挨拶は「おはようございます」しか無いそうだが、
こっちも似たようなものなのかも・・・
俺は車に乗ると、UTBへ向かった。
まだ昨日の「大笑い」から喉が回復していなかったので、
途中でMobilのガソリンスタンドに立ち寄り、
ハワイアンアイスとハッカ飴を購入した。
・・・それが悪夢の始まりだとも知らずに。
ハワイアンアイスを買った俺は実にご機嫌だった。
いそいそと青く光り輝くアイスを透明な袋から取り出し、思い切り噛り付いた。
・・・ガリッ
一口目で何かを噛んだ。
舌で転がしてみると、何かアーモンドのような物が口の中にある。
・・・へぇー!最近のハワイアンアイスはアーモンド入りか!
俺はその「アーモンド」を噛んでみた。
・・・ニチャ
・・・なんだ今の歯ごたえは・・・
明らかにアーモンドじゃないぞ・・・
俺はその「物体」を口から取り出してみた・・・
なんとそれは・・・
・・・・噛みかけの ガム だった。
うぎゃぁあああああああああああああ!!
なんで噛みかけのガムがアイスの中に入ってるんじゃぁああ!!
うはぁぁあ、キモチ悪ぃいぃいい!
誰が噛んだのかすら分からない。
その「誰か」の唾液がたっぷり染み込んだガムを俺は・・・、噛んだ!
うぎゃあぁああぁぁ・・・
恐怖のあまり、そのガムを車の窓から遠くに投げ飛ばし
路肩に駐車すると、口の中の物をとにかく全て吐き出した。
残念ながらここに水は無い。
俺はハッカ飴を口に放り込み、
そのハッカでもって口の中をゆすいだ。
だが・・・トラウマまで洗い流す事はできなかった。
精神的なダメージを引きずったまま、俺はUTBへ向かった。
今日のCMは「みやび造り こしひかり」だった。
「サクラメントの豊かな水に育まれ
契約農家が丹精込めて育てた
減農薬栽培のお米
みやび造り、こしひかり
安心してお召し上がり頂ける最高級の味わい
ミツワ各店でお求めになれます。」
・・・「丹精込めて育てた」の「育てた」が中々言えない。
「て」が聞こえないで「育った」になってしまう。
これもどれも全てあのアイスのせいだ!
とりあえず今回はそういう事にしておいて下さい。
2005年09月30日
日々戦う者の集い
今日はハリウッドに住む日本人の監督達による短編映画祭に参加して来た。
主催者はJETRO(日本貿易振興機構)という政府の機関だ。
映画祭では7人の監督による8作品が上映された。
俺のお気に入りはEpitomeという作品だ。
このEpitomeは、一つの部屋を「人生」に見立て、
初めは殺風景な部屋が次第に「過去」という客人により満たされていく・・・
というアート系の作品だ。
どういうわけか俺はこの作品がいたく気に入り、
アート系の作品を嫌っていた過去の自分を思い出し、心の中で苦笑いした。
今回の映画祭には非常に多く日本人が参加していたので、
俺にとってはさながら同窓会のような感じだった。
8作品の中で友人の活躍ぶりを見れたのも嬉しかった。
ハリウッドで日本人が活躍できる場はまだ非常に限られているけど、
いつかその流れを変える事ができたら・・・
・・・いや、どうしても変えてみせる。その為に明日を頑張ろう。
投稿者 ユウキ : 23:40 | コメント (0) | トラックバック
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