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2005年07月25日 オーディション
プロローグ
今日は映画「アクター」のエキストラをやっていた。
別にお金が貰えるわけじゃないけど、特に忙しいわけでも無かったからだ。
朝の10時から中華街にあるサイゴンセンターで撮影は行われた。
眩しい太陽が照り付ける中、
商店街のアーケード通りを指示に従って行ったり来たり。
そんな時、俺のプリペイド携帯電話が鳴った。(振動した。)
マイク「やあユウキ、この前は面接に来てくれてありがとう。
エージェントのウィリアム・マイケルだけど。」
・・・!!
ユウキ「やぁマイク!どうしたの?」
マイク「ユウキ、君をクライアントとして迎えたいんだ。」
・・・?
・・・うおおおおおおおおおおおっっ
きたあああああああああぁあああ!!
ユウキ「そ、・・・それはグッドニュースだ!」
マイク「ユウキ今までにエージェントに属した事はあるかい?」
ユウキ「いや、無いよ。」
マイク「エージェントがどういう物か分かるかい?」
ユウキ「・・・思うに、エージェントと俳優はお互いを支え合うパートナーだと思う。」
マイク「うん。僕達はまず君を3ヶ月サポートして、
君がどれだけの能力を持っているか試したいんだけど、いいかい?」
ユウキ「望むところさ!」
マイク「オッケー。契約の詳しい内容について話そう。」
マイク「まずは映画だけど、組合に属している大型映画の場合、
僕達エージェンシーは君の取り分の10%を頂く。
独立映画などの場合は20%。いいかい?」
ユウキ「分かった。」
マイク「あとユウキ、君とはパートナーになるわけだから、正直に言おう。」
ユウキ「どうしたの?」
マイク「僕が考えるに、君はコマーシャル顔では無いと思う。」
ユウキ「そうかもね。」
マイク「あと、君のヘッドショット(顔写真)だが、何か足りないと思う。
撮り直す予定はあるかい?」
ユウキ「もしも必要なら、撮り直すよ。」
マイク「ユウキはインターネットのオーディションサービスを使ってるかい?」
ユウキ「一応Actors Accessに登録してるけど、まだ年会費を払ってないなあ。」
マイク「では、できるだけ早く登録して欲しい。
L.A. Casting や Breakdown Services なんかもだね。」
ユウキ「分かった。」
マイク「とりあえず、明日オフィスに来てエージェンシーのロゴを受け取って欲しい。
君は今からこれを自分の履歴書などで連絡先として使う事になるからね。」
ユウキ「そうだね。」
マイク「それじゃ、また明日!」
ユウキ「それじゃ!」
・・・エージェントが!
・・・とうとう俺にエージェントが!!
・・・渡米5年目にして、初めてのエージェントがっ!!
もうね、死ぬ気で頑張るよ。
これからの活躍に期待して欲しい!よっしゃ行くぞ!