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2005年07月01日 オーディション
寿司侍
今日も今日とて声のオーディション!
キャスティング・ディレクターの「ミシェル」は
日本語を喋れる俳優を探しているらしい。
「来週の火曜日に会議を開いて俳優を決めたいので、
それまでにこっちが送る台本をCDに録って送ってくれないかしら」
との事。でもどうやってCDに録ればいいんだ・・・?
思いあぐねていると、
ミシェルが彼女の知り合いのレコーディング・スタジオを紹介してくれた。
サンタモニカに位置するそのスタジオでオーディションはスタートした。
ミシェルが送ってくれた台本は
2つの「握り寿司」が繰り広げる壮大なラブストーリーになっていた。
~ ハマチはマグロに恋をした。
ハマチはその胸の内を明かしたが、マグロは真剣に考えてくれない。
・・・その時、2本の角を持った巨大な怪物がやってきて、
ハマチは皿の上から連れ去られてしまった!
一人残された皿の上でマグロは呟く。
「私も愛してたわ・・・」と。
素晴らしい。
その録音スタジオに設置されてたのは高性能の全指向性マイクで、
俺が少し身体を動かすだけで衣服の擦れる音が聞こえる凄い代物だった。
現在サンフランシスコにいるミシェルとは電話で繋がり、
リアルタイムで彼女の指示を仰ぎながら録音した。
「次はこのセリフをドラマチックに言ってみて。」
「今度はセクシーに。」
「最後に「七人の侍」風にやってみて。」
「・・・ありがとうユウキ。
来週の火曜日までに結果は出すわね。」
果たして来週の火曜日に電話は掛かって来るだろうか?
掛かって来なければ、次のチャンスを探すまでさ。